40年変わらぬ、四角張ったシンプルなボディ
四角いGクラスのスタイリッシュな外観は男女問わず受けるデザインだ。特に好かれている特徴は何と言っても、エッジーで持続性のあるシンプルなボディだ。このクロカンは40年前に登場したまま、デザインがほとんど変わっていない。
Gクラスは、1979年にNATO(北大西洋条約機構)の軍事車両として開発されると、そのユニークなデザインとどこにでも行ける走りが大ヒット。すぐに民生用に改良されて販売された。
初代から変わらない四角張ったボディ
そして40年経った今も、初代のデザインからほんの少ししか変わっていない。つまり、メルセデスベンツはGクラスの最初の外観で、とんでもなく大当たりした、ということだ。
四角張った2ボックスのマッチョなスタイリングと、対照的に柔らかい丸目のヘッドライトは、初代からキープコンセプトだ。パッと見たら、旧型と変わりないように見えるが、実はこの2カ所以外、全ての部品が新しくなっている。さあ、その2カ所とはどこだろう。
旧型との共通部品は、アナログなドアハンドルとスペアタイヤのカバーだ。G350dのドアハンドルは、親指で思い切り押しながら力いっぱい引っ張らない限り、ドアが開いてくれない。昔からのGクラスのユーザーは、その硬いハンドルと重いドアを確認するだけで、本物のGクラスであることに納得するようだ。
ところが、内装は正反対。はっきり言って、感動した。僕が乗った350dは「AMGライン」仕様でオプション付きだったけど、専用の外装パーツの他に、インテリアにはAMGスポーツ・ステアリングやピアノラッカーウッドの装飾パネルが用いられていた。
何よりも目立ったのは、真っ赤なシートベルトと、黒の本革シートの赤いステッチだ。なんてお洒落なんだ。まるで、マッチョなハリウッド俳優に裏地が派手なヴェルサーチのコートを着せたような雰囲気だった。