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2020.05.03 12:00

本格クロカン、メルセデスベンツGクラスの初ディーゼルに乗ってみた

メルセデスベンツ G350d

本格クロカンの愛好家の中で、メルセデスベンツGクラスはヒーロー的な存在だ。そのセグメントの頂点に立っていると言っても過言ではないだろう。昨年まではV8仕様しかなかったラインアップに、初の6気筒ディーゼルターボが追加された。より燃費が良く、より買いやすくなったところで、走りはどうか──。今回はその試乗レポートをお届けしよう。

40年変わらぬ、四角張ったシンプルなボディ


四角いGクラスのスタイリッシュな外観は男女問わず受けるデザインだ。特に好かれている特徴は何と言っても、エッジーで持続性のあるシンプルなボディだ。このクロカンは40年前に登場したまま、デザインがほとんど変わっていない。

Gクラスは、1979年にNATO(北大西洋条約機構)の軍事車両として開発されると、そのユニークなデザインとどこにでも行ける走りが大ヒット。すぐに民生用に改良されて販売された。


初代から変わらない四角張ったボディ

そして40年経った今も、初代のデザインからほんの少ししか変わっていない。つまり、メルセデスベンツはGクラスの最初の外観で、とんでもなく大当たりした、ということだ。

四角張った2ボックスのマッチョなスタイリングと、対照的に柔らかい丸目のヘッドライトは、初代からキープコンセプトだ。パッと見たら、旧型と変わりないように見えるが、実はこの2カ所以外、全ての部品が新しくなっている。さあ、その2カ所とはどこだろう。

旧型との共通部品は、アナログなドアハンドルとスペアタイヤのカバーだ。G350dのドアハンドルは、親指で思い切り押しながら力いっぱい引っ張らない限り、ドアが開いてくれない。昔からのGクラスのユーザーは、その硬いハンドルと重いドアを確認するだけで、本物のGクラスであることに納得するようだ。

ところが、内装は正反対。はっきり言って、感動した。僕が乗った350dは「AMGライン」仕様でオプション付きだったけど、専用の外装パーツの他に、インテリアにはAMGスポーツ・ステアリングやピアノラッカーウッドの装飾パネルが用いられていた。

何よりも目立ったのは、真っ赤なシートベルトと、黒の本革シートの赤いステッチだ。なんてお洒落なんだ。まるで、マッチョなハリウッド俳優に裏地が派手なヴェルサーチのコートを着せたような雰囲気だった。


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文=ピーター・ライオン

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