会社の命名で避けるべき5つの落とし穴

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新しく事業を起こすことは時に、途方に暮れてしまうような作業にもなる。多くの「部品」があり、それがどこに当てはまるかが常に明確とは限らない。スタートアップ設立の際に特に難しいのは、会社のネーミングだ。

社名はスタートアップにとって最も重要な識別要素であるため、安易に決めるべきではない。米企業クラウドスプリング(Crowdspring)を創業したロス・キンバロフスキー最高経営責任者(CEO)によると、社名をつける際には避けるべき5つの大きな落とし穴がある。

1. 物議を醸す名前


大半の企業は、客の反感を買うかもしれないことは避けようとするが、カナダのアイスクリーム店スウィート・ジーザス(Sweet Jesus)はこれに気付かなかった。共同創業者のアンドルー・リッチモンドによると、アイスクリームを試食するときにある従業員が「スウィート・ジーザス(すごい)!」と叫んでいたことが名前の由来だ。

この名前はある意味、とても良い店名だった。アイスクリーム店としては珍しい名前で、記憶に残りやすい。また遊び心にあふれており、同社が作りたい雰囲気に合っている。それでも、スウィート・ジーザスが他地域に進出しようとしたとき、店名にジーザス(イエスキリスト)が含まれていることから、一部のキリスト教団体が反発した。

同社の名前は潜在的な顧客を怒らせただけでなく、事業拡大計画の弊害となった。事業を命名する際には、企業の理念と直接関係があるものでない限り、物議を醸す名前は避けること。

2. 混乱を招く名前


有名組織の名前の一部を使うと、混乱が生じるかもしれない。ディズニーが、最近買収した映画製作会社、20世紀フォックスとフォックス・サーチライト・ピクチャーズの社名から「フォックス」を削除することに決めたのもそれが理由だ。

フォックスの各種放送局やFOXニュースなど、ディズニーが買収しなかった資産は現在、フォックス・コーポレーションの一部であり、「フォックス」という言葉を使うことで混乱が生じる可能性があった。ディズニーの例に倣い、既存の企業と取り違えられることがないようにしよう。
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編集=遠藤宗生

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