しかし、化石燃料の使用にまつわる最も重要な側面はおそらく、在宅勤務や病院での患者の治療に必要とされる継続的なエネルギー供給だろう。太陽光や風力などの技術は素晴らしいが、いまだに断続的だ。日光がないときや風が吹かないときにどのように電力を貯蔵・送電するかについては、まだ分かっていない。継続的で確かな電力供給のほぼ圧倒的大部分が、いまだに化石燃料によって供給されている。それがなければ、欧米諸国はウイルスと闘えないだろう。
私たちは世界に電力を供給し、現在電気を使わず生活している数億人に確かな電力を提供するための新たな、そして汚染がより少ないクリーンな方法を見つけるため、今後数十年たゆみなく活動を続けるだろうし、そうすべきだ。しかし、再生可能エネルギーのみを使用する未知の(そして現時点で実証されていない)世界へと飛び込む前に、私たちは現在の危機を利用し、これまであまりに長い間理想主義で論じられてきた議論に、いくらか現実主義的視点を加えるべきだろう。