研究チームは、各国から取得可能な統計データとAI技術を駆使し、新型コロナウイルスがそれぞれ97%、99%、100%の割合(収束度)で収束する日をそれぞれ予測。公開されたページには、世界全体および各国の「収束予測日」が細かに掲載されている。
それによれば、世界全体で感染が収束に向かう“ターニングポイント”とされたのは4月11日。完全(100%)に収束する日は、2020年の12月19日と見込まれている。なお、ほぼ収束に近づく収束度97%の日時予測としては5月30日、99%は6月17日とされている。
日本の場合、ターニングポイントとされているは4月14日。安倍首相の緊急事態宣言から1週間後の時点だ。次いで、完全な収束日は9月26日(97%が5月20日、99%が6月5日)とされている。
早急な感染症対策を講じ着実に収束に向かっていると各国から評価されている韓国の予測収束日は、5月12日。同じく拡大を食い止めることに成功したベトナムも、5月20日と割と早い段階での収束が見込まれた。欧米諸国は、米国(8月22日)、ドイツ(8月1日)、英国(8月14日)、フランス(8月5日)、イタリア(8月25日)、スペイン(8月7日)など、いずれも8月中と予測されている。
なお、このAIによる予測は、各国から公式に発表された統計資料をベースにしているため、どの程度にわたり正確性を担保できるかは、データの正確性および透明性に寄るところが大きい。
例えば、中国は完全収束(4月9日)したことになっており、インドネシアは9月7日とされている。前者の場合、これまでの経緯を考えると正式な統計データを公表しているということはあまり期待できない。後者の場合、現段階で患者数は8000名ほどと発表されているが、実際にはその何倍にもなるとの見立てがまことしやかにささやかれている。実際の収束日も後ろにずれ込むこととなろう。
正確な情報は正確な分析に役立つ。収束日を正確に予測し、感染対策の効果的な出口対策を講じるためにも、参考となるデータを取り続けることが重要となるかもしれない。