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2020.05.05

コロナ禍で採用凍結や選考ストップ 前向きに乗り切るには?

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2. 転職エージェント(リクルーター)との定期的なコミュニケーションを続ける

 ペンディングになった、フリーズになったとしても、それが1年も2年続くかといえば、決してそうではない。リクルーターにはある程度期間を区切って、たとえば1カ月後に連絡を取り、変化や動きがあってもなくても、とにかく状況を教えてもらおう。

リクルーターとのコミュニケーションに関しては、聞き取りばかりではなく発信も重要だ。自分の転職活動の状況をリクルーターに伝えて、その状況を選考中の企業に共有してもらうことを積極的に促そう。

3. 有事の今を、企業体質を評価する絶好の機会と捉える

 今回の新型コロナ禍では、面接の進め方、面接の方法などの企業間格差が露呈されたと思う。

 リモートワークを早急に導入した企業もあれば、いまだにオフィスに通勤させている企業もある。もちろん、リモートワークを進められない職種はあるが、同じ仕事内容・職種でみれば、企業間で差が出ている。採用活動も然りで、こうした非常事態の中でも、「対面で面接したい」という企業も稀にある。

 仮にそうした企業に採用された場合は、緊急時に、予想外のことを会社から期待されるかもしれない。選考プロセスが通常よりも長くなっていることをネガティブに捉えるのではなく、各社の対応から企業体質を評価できるチャンスと考えよう。

 4. プロフェッショナルな生活リズムを保つ

仕事をするということは自分の生活があってのこと。仕事や転職活動の状況によって気分が流されてしまうのはもったいない。ワークライフバランスに留意し、心身の健康を保ち、毎朝定時に起きて普段の生活リズムを保つなどを心がけるべきだろう。従来、出勤、退勤でできていた「切り替え」ができなくなる場合が多いので、ここは肝心だ。



たとえば朝10時になってもパジャマを着たままで、ネットを見始めたりするのは言語道断。先行きが見えない状況であっても、日々の生活を自律し続けることは重要だ。そうでなければ、今の状況が終息し、いざ転職市場の状況が上向いた時、そのチャンスを生かすことができない。

自分の市場価値を上げるスキル、知識を学ぶなど、日頃できなかったことをできる時間だと捉えるのもいいだろう。将来的な投資を自分にしてみよう。

振り返ればリーマンショックの最中、卓越したキャリア、スキルを持ちながらも失業してしまった人がたくさんいた。だが、優れたスキル・経験を持つ彼らプロフェッショナルたちは、おそらく失職は短期間、チャンスはその先に待っていると信じ、自分の市場価値への自信を拠り所に、転職に妥協はしなかった。

通常、無職の期間が3カ月、半年と長引くと、心が折れたり、気持ちが落ち込むこともあるだろう。そんな時こそ規律ある暮らしを心がけ、いつもの生活リズムを乱さず、自己投資をすることは大変重要だ。
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