ビジネス

2020.04.30

「マイルールを押し付けない」 26歳起業家と先輩たちの絶妙な距離感 #新しい師弟関係

左から、ゼネラルパートナーズ代表取締役社長の進藤 均、ジョブレインボー代表取締役の星 賢人、ゼロトゥワン代表取締役社長の荻原国啓

新型コロナウイルスの影響で、人との物理的な距離感、コミュニケーションの仕方が変わるなか、「いかに人間関係を育むか」は、この先の大きな論点のひとつだろう。 4月25日発売のフォーブス ジャパン6月号では「新しい師弟関係」に焦点を当て、全55組の師弟を紹介。本誌掲載記事から一部抜粋でお届けする。


新しい道を切り拓くとき、必ずと言っていいほど、反対意見がある。そんなときに星賢人の決断を後押ししたのは、同じ茨の道を経験した先輩たちだ。

LGBTに特化した就活・転職サイト「Job Rainbow」を開設し、起業した星は「マイノリティにマーケットなんて存在しない」と言われてきた。同じような批判を受けてきた社会起業家の進藤均と荻原国啓は、そんな彼を支える一番の理解者であり、26歳の星にとってはいつでも頼れる家族のような存在でもある。

:進藤さんと初めてお会いしたのは、2018年頃。学生起業家だった僕は、卒業後も事業を続けるべきか、就職をするべきか、進路に悩んでいました。そこで社会起業家として成功されていた進藤さんに、面識もないまま、会社のホームぺージから連絡先を探していきなり連絡をしました。

多忙な経営者の進藤さんは、なぜあのとき個人的な相談をした学生の僕に会ってくれたんですか?

進藤:基本的に頼まれたら断らない主義なんですが、困っているのはよくわかりました。新しいチャレンジをするときは、なかなかうまくいきませんし、 反対も多い。僕自身が同じような経験があったので、どんな起業家でも支えたいと思っています。

新しい挑戦に対して、批判や否定をするのは簡単です。でも言われた本人は結構傷つくし、折れそうになります。僕も1人だけ賛成してくれる人がいて、その人の存在や言葉に救われました。 

:進藤さんと荻原さんが立ち上げた一般社団法人ソーシャルアントレプレナーズアソシエーションでは、社会起業家へのメンタリングをしていて、 僕もよく利用しています。2人とも「これをやったらダメ」と言わずに、悩みに共感して寄り添ってくれます。自分の成功体験を押し付ける人もいますが、フラットに教えてくれるので、相談しやすいんです。 

荻原:僕は「負けに理あり、勝ちに理なし」と思っています。(続きはフォーブス ジャパン 2020年6月号でお読みいただけます)。

数々のメンタリングをしてきた荻原が提唱するベンチャー論とは。そのほか、マネーフォワードCEO辻庸介、マクアケ代表取締役社長の中山亮太郎、作家の辻仁成から政治家野田聖子まで、全55組の師弟関係を一挙公開。フォーブス ジャパン2020年6月号は現在、好評発売中! ご購入はこちらから。

 

星 賢人◎ジョブレインボー代表取締役。1993年生まれ。立教大学進学後、東京大学大学院在学中に「JobRainbow」設立。孫正義育英財団会員。 自身初の著書『自分らしく働くLGBTの就活・ 転職の不安が解消する本』出版。

進藤 均◎ゼネラルパートナーズ代表取締役社長。1972年生まれ。立教大学卒業。2003年、社会問題解決を目的としたゼネラルパートナーズ創業。18年、社会起業家を支援する、一般社団法人ソーシャルアントレプレナーズアソシエーション創設。 

荻原 国啓◎ゼロトゥワン代表取締役社長。1977年生まれ。98年双子の兄とピースマインド創業。オンラインカウンセリングサービス事業化。2016年ゼロトゥワン設立 。18年一般社団法人ソーシャルアントレプレナーズアソシエーション創設。

文=井土亜梨沙、写真=平岩享

この記事は 「Forbes JAPAN 6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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