四大大会のシングルスで20回の優勝を誇るスイスのフェデラーは、新型コロナウイルスのパンデミックにより世界中で試合が中止されているいまこそ、男女のテニス協会を統合する絶好のチャンスだと語っている。
「ちょっと気になっていたんだけど……いまこそ、男子テニスと女子テニスを統合してひとつにするときだと考えているのは、私だけだろうか?」。フェデラーは4月22日、そんなコメントをツイッターに投稿した。
フェデラーの提案に対して、ウィンブルドンで優勝したルーマニアのシモナ・ハレプや、オーストラリアのニック・キリオスなどの選手がただちに支持を表明した。この提案は、WTAの設立者のひとりであるビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)の積年の目標でもある。
「あなただけではない」と、ハレプはフェデラーに向けてツイート。キリオスも、フェデラーの提案に対して「イエス」と書き込んだ。
「WTAとATPの統合を思い描いている……コート上での競技を統合すると言っているのではなく、男女のプロツアーを管轄するふたつの運営団体(ATPとWTA)を合併させようという話だ……」
「ずっと前にそうしているべきだったと思うが、いまこそそのときかもしれない。いまはどんなスポーツにとっても厳しい時期だ。この時期をかいくぐるのに、ふたつの弱った団体と、強くなったひとつの団体のどちらがいいのか」とフェデラーはツイートしている。
フェデラーのツイートは、WTAの元CEOのアン・ウスター(Anne Worcester)の発言に呼応している。ウスターは2020年4月、ふたつのプロツアーの統合こそが、前進するための最善策だと発言していた。
ふたつのプロツアー、ふたつのランキングシステムや大会カテゴリーがある現状は、テニスファンにとってわかりにくすぎるとフェデラーは訴えている。