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米国では4月23日の時点で、住宅ローン返済の一時猶予を認められた借り手が340万世帯を超えていたことが分かった。新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、住宅ローンを組んでいる世帯の約6.4%が、返済できない状態にあるということを意味する。

金融データの分析を行う米ブラックナイトが公表した最新のデータによると、こうした世帯の数は、同月16日の時点では約290万だった。

返済の一時猶予が認められた世帯の増加が目立つのは、米連邦住宅局(FHA)と退役軍人省(VA)が保証するローンだ。借り手のおよそ9%となっている。連邦住宅抵当公庫(ファニーメイ)と連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が金融機関から買い取っている住宅ローンの場合、その割合は5.6%にとどまっている。

一方、米抵当銀行協会(MBA)が4月12日までの1週間のデータをまとめた結果によれば、銀行と独立系住宅ローン会社が提供する住宅ローンを比較した場合、返済の一次猶予を申請した住宅所有者の割合は、銀行のローンが6.57%。独立系のローンが5.69%だった。

MBAのシニア・バイスプレジデントで主席エコノミストでもあるマイク・フラタントーニはこうした状況について、「ここ1カ月ほどで、2200万人を超える米国人が失業を申請した。救済を求めて銀行などに連絡する住宅所有者が増加しており、返済の一次猶予を認められる人は、あらゆるタイプの住宅ローンにおいて急増している」と説明する。

MBAによれば、返済の一時猶予を申請する住宅所有者の数は、12日までの1週間には住宅ローン利用者の1.79%となり、前週の同2.43%から減少したという。ただ、依然として社会的距離の確保が求められる状況からみれば、増加傾向が完全に止まったことを意味するわけではないだろう。

フラタントーニは、「ロックダウン(都市封鎖)とそれに伴う失業が今後も続くと考えれば、5月の返済期日を前に、返済の一時猶予に関する問い合わせは再び増加するとみられる」と指摘。次のように述べている。

「新型コロナウイルスの感染拡大によって困難に直面している人は、あらゆるオプションについて再検討するため、住宅ローン契約をしている銀行などに連絡するべきだ」

米国では、申請に関する問い合わせの状況には、改善もみられるようだ。コールセンターで担当者につながるまでに待たされる時間は短縮され、電話がつながる前に顧客があきらめてしまう放棄率も低下しているという。

編集=木内涼子

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