1. 成功を視覚化する
優秀なアスリートは、長年視覚化と呼ばれる習慣を活用してきた。そしてこれには効果がある。2019年の全米オープンでセリーナ・ウィリアムズを破ったカナダの19歳のテニス選手、ビアンカ・アンドレースクを見てみよう。彼女は勝利後、それまで何年もの間目を閉じて、自分の世代の最も偉大な女子テニス選手であるウィリアムズを全米オープンで下す場面を想像していたと述べた。
「こうした視覚化の習慣は本当に効果があると思う」とアンドレースク。キャリアの目標が既にかなった場面を視覚化するのを毎日の習慣とすることで、こうした夢の達成を加速させることができる。作家のジャック・キャンフィールドによると、視覚化の技術を使って目標に焦点を当てることには主に4つのメリットがある。
・想像的な潜在意識を呼び覚ますことができ、目標達成のための創造的なアイデアが生まれ始める。
・夢の達成のために必要となるリソースをより迅速に認知・認識できるよう脳をプログラムすることができる。
・引き寄せの法則が働くようになり、目標達成のために必要な人やリソース、状況が生活に引き込まれるようになる。
・夢を達成するための必要な行動を取るやる気が心の中で培われる。
同じことがキャリアの目標に対しても実践できる。今よりもっと一生懸命働き、その報酬を得る準備ができるよう、前向きな視覚化の習慣を実践してやる気を持とう。
2. 大きな夢を持ち、それを書き出す
ある調査では、目標を明確に書き出している人は書き出さない人よりも1.2~1.4倍目標を達成する確率が高かったことが分かった。他の調査では、ドミニカン大学カリフォルニアのゲール・マシューズ教授(心理学)が、目標を書き出すだけで調査の参加者の目標達成率が42%上がったことを発見した。
この理論を裏付けるため、2つの著名な例を紹介する。
米俳優のジム・キャリーは1985年、「演技サービス提供料」として1000万ドル(約11億円)の小切手を自分自身に宛てて書き、日付を10年後に設定して財布に入れて持ち歩いた。キャリーはその後1995年11月、自分が『ジム・キャリーはMr.ダマー』の映画に何と1000万ドルで選ばれたことを知った。偶然だろうか? これは、キャリーが具体的なキャリア目標を紙に書き記したからだった。