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しかし、世界はいま、新型コロナウイルスとの戦いに圧倒され、感染拡大の恐怖に圧倒されている。人間(自分自身、家族、友人や仲間)を守ることが何よりも優先されるのであれば、病原体が付着している可能性の低い使い捨てプラスチック製品が、再び好まれるようになるかもしれない。

プラスチックは石油化学製品だ。使い捨てプラスチックの使用をやめようとする傾向については、石油需要が今後は低下すると予測する専門家たちによって、ここ数年議論されてきた。一般的に、「石油需要ピーク論」と呼ばれる理論だ。

原油の何割が使い捨てプラスチックの製造に充てられているかについては、適切な推測は存在しない。しかし、使い捨てプラスチックの使用反対を訴える流れが逆転したら、石油需要ピーク論を支持する論拠のひとつが打ち消されることになる。

ビジネスリサーチ企業フリードニア・グループ(Freedonia Group)によると、使い捨てプラスチックバッグ市場は2023年までに衰退すると見込まれていた。一方、リテールバッグ市場は成長する見通しだった。リテールバッグ業界には、エコバッグなどの再利用可能なバッグも含まれており、その多くはプラスチック製や紙製だ。

新型コロナウイルスの感染拡大と感染への恐怖の影響によってこうした流れが逆転すれば、プラスチック業界は、原油価格下落による恩恵を受けることになる。プラスチック製品の製造に必要な原料の石油を非常に安く購入できるからだ。

使い捨てプラスチックの役割に関して社会的な議論を適切に行うには、新型コロナウイルスの流行終息を待たなくてはならないだろう。ただし、ほんの2か月前まで、使い捨てプラスチックは世界から消えると思われていたが、その考えはもはや当てはまらないかもしれない。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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