在宅勤務者が利用する「バーチャル子守」 その仕組みは?

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米アラスカ州の病院で事務員を務めるモーラ・ジョーンズは、メリーランド州に住む両親に5歳の娘のバーチャルベビーシッターを頼んできた。ジョーンズは「フェイスタイムで親につなげた後、娘は自分の部屋にこもって、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に考えた「バットマン対ハリー・ポッター」のゲームをするので、私はノートパソコンを使って仕事のメール返信をする時間が持てる。私の父がヴォルデモートになりきっている間中、娘は大体1時間くらい熱中できる」と語る。

しかし、バーチャルで子どもの世話をしてくれる両親がいない場合は、自分でシッターを探さなければならない。ハーズによると、シッターを選ぶ時には子どもも関与させることが重要だという。「シッターと子どもたちの相性が合わなければ、そのシッターはあなたの家族に合っていないかもしれない」

またハーズは「シッターが実際に自宅に来るわけではないものの、子どもと時間を過ごす存在となることには注意すべきだ。私たちは親に対して、バーチャル面接や身元調査などの審査機能を利用して、シッターが安心できる人物であることを確認するよう推奨している」と述べた。

またシッターを使う親は、候補者に安定したインターネット環境があるかどうかも確認すべきだ。ハーズは報酬について、米国での今年のベビーシッターの平均時給は16.5ドル(約1800円)と述べている。

在宅が不可能な人にはボランティアシッターも


もちろん、コロナ危機の中でも全員が在宅勤務をしているわけではない。人々の生活に必要不可欠な仕事に就く人は今でも出勤しており、その多くには学校に行けなくなった子どもがいる。

そうした人の負担を緩和するため、シッターシティーはシカゴ市と協力し、家族の世話を支援するボランティアを救急隊員や警察官などに紹介するプログラム「シカゴ・レスポンズ(Chicago Responds)」を始めた。対象者は、シッター候補者の身元確認が無料で利用できる。1回の申請ごとに平均4人のボランティアから応募があるという。

編集=遠藤宗生

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