在宅勤務者が利用する「バーチャル子守」 その仕組みは?

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新型コロナウイルス流行により、家族を持つ人々にとっては学校に行けない子どもが家にいる中でビデオ会議を行い、仕事の電子メールに返信する状況が新たな日常となった。他人との距離を取るソーシャル・ディスタンシング指針を守りつつ、邪魔されずに仕事に集中できる時間を少しでも作りたい親たちは「バーチャルベビーシッター」を利用するようになっている。

親とシッターとつなげるサイト「シッターシティー(Sittercity)」のエリザベス・ハーズ最高経営責任者(CEO)によると、バーチャルベビーシッターの需要は先月、外出禁止令によって7倍増え、今も成長を続けている。

バーチャルベビーシッターとは?


バーチャルベビーシッターは、実際に家を訪れて子守をするのではなく、スカイプやズーム、フェイスタイムなどのビデオ通話で子どもと交流する。

ハーズは「両親が同時にズーム会議をしていて抜け出すことができなければ、バーチャルベビーシッターはとても便利だ。シッターに宿題を手伝ってもらったり、一緒にできる遊びをしてもらったり、あるいは対面の子守では頼めないような短時間限定で子どもの相手してもらったりできる」と説明した。

ただ、バーチャルベビーシッターは万人向けではない。ハーズによると、デジタル端末を通して気が散ることなく会話ができる年齢の子どもに最適だという。「私個人の経験か言えば、おそらく5歳前後。3歳児は画面に映っている人と話すという仕組みを理解できない」とハーズは述べた。

また、バーチャルベビーシッターは自宅訪問型のシッターのように1日面倒を見てくれるわけではないものの、ハーズによると1度に1時間前後は子どもの相手ができ、1日に複数回の利用もできる。

では、バーチャルベビーシッターは子どもと一緒に何をするのか? それは子どもの年齢によって決まる。大きな子どもは宿題や学校の課題の手伝いが必要かもしれないが、ハーズは小さな子どもには言葉でのやり取りを通じた遊びや、創作ダンス、本の読み聞かせなど、工夫を凝らした遊び方を推奨している。
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編集=遠藤宗生

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