直属の上司を迂回する部下 5つの解決方法

fizkes / Shutterstock.com

リーダー職に就いたからといって、すぐに部下から尊敬が得られるわけではない。新米リーダーは肩書が変わることで権威が自動的に得られると思う人が多いが、信用と敬意は一夜にして得られるものではなく、一貫性や忍耐、献身が必要になる。だが信用と敬意を一度集めれば、エンゲージメントと満足度が向上し、部下たちの成長スピードが加速する。

直属の上司を迂回して上層部に話をつけようとする部下がいることはいら立たしいし、リーダーの地位と権威が弱まり、チームの士気も下がる。その結果、他の人も上司の能力を疑問視するようになる。この問題に迅速かつ適切に対処しなければ、チーム全体に影響が及んでしまう。

従業員が上司の権限を尊重しない理由はさまざまだ。以下に、上司が部下から尊敬を得て、真剣に取り合ってもらうための5つの方法を紹介する。

1. 自己認識を高める

新米上司は、新たな職務のプレッシャーにのまれてしまいがちだ。自己認識が高い上司は、より良い決断を下し、意義ある関係性を構築し、より上手にチームを率いることができる。自己認識を持つには、フィードバックを求め、自分を見つめ直して不足部分を特定することが必要だ。

失敗は絶対にしたくないと思う管理職は、マイクロマネジメントや乱雑なコミュニケーション、有害な言動を通じて権力を振りかざそうとする。その結果、従業員は落ち着きや安心感を持てず、上司を避けるために他の人を頼るようになる。

2. 信頼の構築

多くの部下は、自分の上司には経験や能力が不足していると思っている。その結果、上司の回答を信用せず、さらに良い答えを得ようとして、上司を迂回する。こうした部下はまた、自分の考えや意見が会社のためになると信じているものの、上司には自分と比べて成果に対する熱意がないと感じている。

これは特に、上司が毎日の業務で消耗し、部下に手がかけられないでいる場合に当てはまる。部下は、上司が上司としての役割を果たせるか疑問に思い始め、自分の要望を受け止めてくれると思える人に助けを求める。

信頼の文化を築くには、時間と継続的な投資が必要だ。時間をかけるのをいとわなければ、信頼やエンゲージメント、相互尊重の文化が育つ。まずは、コミュニケーションを改善し、頻繁にフィードバックを求めたり与えたりして、個々人を理解する時間を取ることから始めること。加えて、回答には理由をつけることが重要だ。部下のアイデアを単に否定するのではなく、なぜダメなのかを説明し、改善案を一緒に考えよう。
次ページ > 3. 蚊帳の外感を解消する

編集=遠藤宗生

ForbesBrandVoice

人気記事