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新型コロナウイルスの感染拡大は世界におけるサイバー攻撃の発生件数を、400%近く増加させている。その多くはコロナの名を借りた攻撃や詐欺メールなどだった。

ターゲットとされたのは個人のみならず、企業や行政にまで及んでいた。中でも被害額が大きかったのがドイツ西部のノルトライン・ヴェストファーレン州で起きた詐欺事件で、州の当局は少なくとも数千万ドルを騙し取られてしまった。

他の多くの行政当局と同様に、ノルトライン・ヴェストファーレン州は感染拡大で経済的打撃を被った市民や企業を救済するための給付金プログラムを立ち上げた。用意された給付金の額は1件につき、9000ユーロから2万5000ユーロだったという。

給付金の申請にあたり、求められたのはサイトを訪れることのみだった。ZD Netの記事によると、申請件数は38万件以上にのぼり、そのうち36万件が給付を認められたという。

しかし、これらの申請のうち数千件が、詐欺犯の口座に金を振り込ませるものだったのだ。報道によると、今回の給付金プログラムの審査プロセスには重大な欠陥があった模様だ。申請にあたってはウェブ上の質問項目に答えるだけでよく、申請者の身元を照会するための書類やデータの入力は必須とされていなかった。

詐欺犯たちはこの審査の甘さにつけ込んだ。彼らはまず、偽の給付金申請サイトを立ち上げ、現地の人々に個人情報の入力を求めた。そこで集めたデータを用いて被害をでっちあげ、州当局に給付金の支払いを求めたのだ。

ノルトライン・ヴェストファーレン州によると、これまでに給付金が支払われた虚偽の申し立ては、3500件から4000件に及んでいるという。犯罪者らが奪い取った金額は、3150万ユーロから1億ユーロ(約116億円)に達することになる。

ただし、ドイツで発生した詐欺犯罪が氷山の一角にすぎないことは明らかだ。世界各地で同様の犯行が行われ、感染拡大の脅威が去るまでに膨大な金額が奪われることは容易に想像がつく。

新型コロナウイルスの関連の詐欺事件は今後も続いて行くだろう。これらの詐欺に騙されないために、行政や企業は厳重な警戒態勢を敷く必要がある。FBIや司法当局が公開したガイドラインを参考に、被害を未然に防ぐ対応を行っておきたい。

編集=上田裕資

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