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最先端の経済誌「Forbes JAPAN」の記事紹介

マネーフォワード代表取締役社長CEO辻 庸介(右)と、同社社長室デザイナー金井恵子(左)

新型コロナウイルスの影響で、人との物理的な距離感、コミュニケーションの仕方が変わるなか、「いかに人間関係を育むか」は、この先の大きな論点のひとつだろう。 4月25日発売のフォーブス ジャパン6月号では「新しい師弟関係」に焦点を当て、全55組の師弟を紹介。本誌掲載記事から一部抜粋でお届けする。



2012年創業、17年に上場を果たしたマネーフォワード。アメリカの投資家からの評価は高く、19年、現地の「Institutional Investor」の「The All-Japan Executive Team」で、名だたる大企業と肩を並べて、ベスト10入りした。実は、CEO辻庸介を陰で支えているのは意外な人物。デザイナー社員、金井恵子だった。

辻:「いまある行動指針はわかりづらい。変えませんか?」。当時、いちデザイナーにすぎなかった金井さんがMVVC(ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー)の策定を提案してきた。

金井:「勝ちきれ」「やりきれ」みたいな精神論で、好きじゃなかったんです。実際の辻さんは、企業の理念とか文化をとても大事にしているし、マネーフォワードの良さは、「あたたかさ」や「人の幸せを考えること」とかもっと違う世界観ではないか。経営陣の思いを丁寧に抽出し、わかりやすく言語化したい。もっとメンバーに浸透させたいと思いました。

辻:僕は思い込みが激しいところがあるから、自分ではわかっているのに、それが誰にも伝わらない。ユーザーを大事にして、世の中に貢献したいという気持ちが強いのにそれをうまく具現化できないのです。他の経営陣も左脳派が多い。合理的だけれど、それでは人の心を揺さぶることができません。

金井さんは、僕と対話をしながら「何でこうなんですか?」「こうじゃないんですか?」と、答えを引き出して整理してくれるんです。そこには僕も気づけない発見もある。

金井:私は金融もITもプロじゃない。数字分析も経営戦略もできない。その点では一切価値が出せません。

辻:プロじゃないからこそ、みんなと違ったバリューを出せる。本質を見極められる。だから経営会議でも金井さんの意見を求めるんですよ。

金井: “何が本質か“を見つける作業には時間をかけますね。数字ではなく「らしいかどうか」を見て、会社の見せ方、伝わり方をデザインする役割。つまり、コーポレートデザインに責任を負っていると思っています。

辻:普通、事業の立ち上げはアイデアから入るでしょ。あとは事業計画とプロダクトがあれば、スタートできてしまう。でも、金井さんは──(続きはフォーブス ジャパン 2020年6月号でお読みいただけます)。

本質を見極める、デザイナー流の思考法とは。そのほか、マネーフォワードCEO辻庸介、マクアケ代表取締役社長の中山亮太郎、作家の辻仁成から政治家野田聖子まで、全55組の師弟関係を一挙公開。フォーブス ジャパン2020年6月号は4月25日(土)発売! ご購入はこちらから。



辻 庸介◎1976年生まれ。マネーフォワード代表取締役社長CEO。京都大学農学部卒。ペンシルべニア大学ウォートン校にてMBA修了。その後、ソニー、マネックス証券勤務を経て、2012年マネーフォワードを設立。

金井恵子◎1977年生まれ。マネーフォワード社長室デザイナー。広告制作会社に勤務した後、2014年マネーフォワード入社。 デザイン組織立ち上げやMVVC策定に関わり、現在はインナーコミュニケーション担当。

文=丹由美子、写真=平岩享

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