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米調査会社のガートナーは米国の従業員の間で、ワークライフバランスが健康保険関連の福利厚生よりも重視されていることを発見した。ワークライフインテグレーション(統合)により健康が維持されることを考えれば筋が通ったことだ。

米国で健全な仕事の範囲が初めて定められたのは、1940年10月24日に公正労働基準法(FLSA)が改正され、週40時間労働が採用されたときだ。その後は1980年代のウーマンリブ運動があり、女性には柔軟性のあるスケジュールと出産休暇がもたらされた。

現在、育児休暇と柔軟性のある勤務形態は、大半の一流企業で提供される福利厚生となった。私たちは、ニーズが生じたときにはそこに焦点を当てることが重要なことを認識しているからだ。

確かに、米国の育児休暇にはまだ多くの改善点が残されている。しかし、私たちは仕事中どのように時間を過ごしているのだろう? またこれは、私たちの仕事との関係について何を示しているのだろうか?

ソフトウエア企業のレスキュータイム(RescueTime)は2019年の調査で、約1億8500万時間の仕事時間を分析した。その結果として分かった重要な点は次の通りだ。

・1日の中で、知識労働者が生産的な作業を行う時間は平均わずか2時間48分
・労働時間の21%は娯楽やニュース、ソーシャルメディアに費やされている
・労働者の28%は、朝8時30分前に始業する(7時前に始める人は5%)
・仕事の26%は通常の労働時間外で行われている
・私たちは電子メールやインスタントメッセージを、平均6分につき1回確認している
・1日の40.1%は、コミュニケーションツールを使ったマルチタスクに使われている
・2018年、最も従業員の気が散っていたのは11月26日と7月7日(感謝祭と独立記念日の後の月曜日)

こうした点は、プライベートでの人間関係への悪影響や生産性をフルに発揮できないこと、燃え尽き症候群の助長といった3つの影響をもたらしている。

このうちプライベートでの人間関係への悪影響について、東南アジア研究ジャーナル(Journal of Southeast Asian Research)に2015年に掲載された研究からは、パートナーが週50時間以上働いている女性は、パートナーの勤務時間が週35時間以上の女性と比べストレスが高く、パートナーとの関係への満足度が大幅に低いことが判明した。また、ハーバード・ビジネス・スクールの客員学者ジョエル・ゴーらが行った研究からは、仕事と家族の衝突により、追加で240億ドル(約2兆6000億円)の支出が生まれていることが分かった。

翻訳・編集=出田静

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