2. 月面基地コンセプト1.0と食のソリューション
「Space Food X」では、超長期シナリオにおける当面の目標として設定した2040年代の月面1000人の長期滞在に向けて、課題と解決策の解像度を上げるために、月面基地のコンセプトを設計すると共に、究極の食のソリューションの一端を可視化した*3。今後は、「SPACE FOODSPHERE」プログラムにて国内外のパートナーと共に、本コンセプトやソリューションの解像度を上げ、実現可能性を高めていく。
月面基地コンセプト1.0
究極の食のソリューション例
3. 共創基盤としての4つのスフィア構想
上記を例とした究極の食のソリューションを創出し社会実装に導くため、「Space Food X」では共創型の研究開発基盤や実証基盤が必要であるという結論に至った。そこで「SPACE FOODSPHERE」プログラムでは、共創型の研究開発基盤や実証基盤として4つのスフィア構想の検討を進める。
食料生産や資源再生等の要素技術の高度化と統合/全体最適化、閉鎖環境における人の心身やコミュニティの課題抽出と解決策の構築等を目的とした閉鎖型の研究所(バイオスフィア等)や、それらを社会実装するための実証フィールド等について、さらなる検討を進める。
4つのスフィア構想
一般社団法人化によるプロフェッショナルとの連携加速
これまで任意団体として活動してきたこの取り組みだが、更なる活動の発展に資するため、「Space Food X」の主要メンバーが発足メンバーとなり一般社団法人化をする。
SPACE FOODSPHEREでは、食料生産、資源再生、自動化・遠隔化、生態系、食品加工、調理、空間、極地生活、ビジネス、マーケティング、ファイナンス、人材育成など、様々な分野で活躍する多種多様なプロフェッショナルが一堂に集結することで、より具体的な研究開発・実証・社会実装に向けて産学官の有機的なコラボレーションを促進していく。今後も参画メンバーを国内外から募り、活動を拡大していく。
SPACE FOODPSPHERE 発足メンバー