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組織の文化を体感できる習慣をつくる


組織の文化は、チームの信頼関係を築き、社員同士を結びつけるとても重要なファクターだ。IDEOでは日頃から、会社が大切にしている文化を体感できるような全員参加型の習慣を作り、試行錯誤しながら実践している。これまで行ってきたさまざまな習慣の多くは、全社リモートワークになった今も、オンラインで継続している。

例えば、ほぼ毎週開催している「Ask Me Anything(何でも聞いて!)」というセッションは、コミュニティの中から主役のボランティアを募り、集まった社員がその人にいろんな質問をして答えてもらうというシンプルな内容。普段仕事をしていても知らなかった仲間の一面を知り、仕事を忘れて楽しい時間を共有し仲良くなれる、大切な機会だ。全員が遠隔で勤務する状況になった今、私たちはこうした習慣の意義を、以前にも増して実感している。

リモートワークが急速に進む中で、「雑談がなくなった」という問題がよく取り上げられているが、このような機会を意図的につくってみてはどうだろうか。



感謝して、心を整える


私は毎朝、その瞬間感謝していることについて書き出し、毎晩、その日に感謝したことを振り返るようにしている。こうすることで、同じ空間の中で仕事とプライベートのスイッチを忙しく切り替える1日の始まりと終わりに、心を整えることができるのだ。

子どもたちのうち一人がクライアントとのビデオ会議中に乱入してしまった時は、彼らを紹介し、一瞬でも家族と時間を共有できたことに感謝する。もう一人の子どもがかんしゃくを起こした時は、極力イライラや怒りを抑えて、その瞬間を愛情で満たしてあげる努力をする。困難な時には、お互いがいつも以上に心遣いと思いやりを行動で示そうと気を配ることが必要だ。

大きな組織で「共感」の文化を醸成することは、決して簡単ではないと思う。もしこのコラムで紹介したような工夫をあなたのチームで初めて実践するなら、一つ一つエクササイズとして試しながら、それぞれの組織や文化に合ったものにアレンジしていってほしい。少し時間がかかるかもしれないが、こうした努力は、世界中の個人、家族、地域社会、組織のために必ず報われると、私たちは実感している。

文=ネイサン・パタソン(IDEO Tokyo ディレクター)

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