新型コロナで表面化、米国の医療制度に根付く人種格差

Photo by Jeenah Moon/Getty Images


では、こうした問題の解決策はあるのだろうか? ブラックストックは「各州は、医療従事者や人工呼吸器などのリソースをどう平等に割り振るかを断定するために、COVID-19の検査、診断、死者に関する人種・民族別のデータを直ちに公開する必要がある」と指摘する。最も必要とされる場所にリソースを公平な配分すれば、こうした不平等を緩和できるかもしれない。医療サービスでの不平等解消には、人々の意識向上が非常に重要だ。こうした不平等な社会構造を改善するにはより多くの政策が必要であり、不公平な扱いを減らす取り組みが必要だ。

黒人もヒスパニック系も平等な医療を受けられるべきだ。近所にスーパーがない「食品砂漠」に住む人や、健康的で新鮮な食べ物が少ない地域に住む人に対しては、そうした食料を入手しやすい環境を整える必要がある。これらの問題を優先事項として取り上げることで、そうしたコミュニティー内に永続的な変化をもたらすきっかけとなる。健康的な食習慣を取り入れ、運動を増やすことで、免疫力が高まり、併存疾患を防ぐことができる。

編集=遠藤宗生

タグ:

連載

新型コロナウイルス特集

ForbesBrandVoice

人気記事