ロックダウンは「検索」をどう変えた? 欧州と米国のデータ

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フランスの検索エンジンのスタートアップ「アルゴリア(Algolia)」が、新型コロナウイルスの感染拡大以降の、米国及び欧州5カ国における検索トレンドの変化を示すデータを公開した。

アルゴリアは一般的にはさほど知名度が高い企業ではないが、同社は企業向けにウェブやアプリ内の検索エンジンサービスを提供しており、SlackやTwitchを含む8600社に利用されている。アルゴリアにおける検索回数は年間1兆件に達しているという。

ここでは先日、アルゴリアが発表した1月12日から3月22日までの6カ国(米国、英国、フランス、イタリア、ドイツ、スペイン)における検索トレンドの変化を紹介してみたい。

集計期間中に最も検索回数が伸びたのが、教育に関わるカテゴリで上昇率は1185%だった。それに次いで伸びたのが生鮮食料品のサイトの検索で、600%以上の上昇率だった。3番目に伸びたのがEコマース関連で、408%の上昇だった。

200%以上の伸びとなったカテゴリには他に、金融サービス(309%)やヘルスケア(280%)、美容(255%)、メディア(248%)などがあげられる。

一方で検索回数が大幅に減少したカテゴリもある。

最も検索回数が減ったのが、旅行関連のカテゴリで減少率は97%だった。スポーツ関連のグッズやウェアも69%の減少だった。不動産関連の検索も3月15日時点で85%の減少となっていたが、その後はやや上昇傾向にあるようだ。

検索回数が伸びたカテゴリは、都市の封鎖によって需要が高まったものと考えられる。例えば、生鮮食料品のサイトの検索回数は、人々が外出できなくなったことによって増加したと推測できる。美容プロダクトの検索が増えたのも、人々がサロンに行けなくなり、自宅で髪をケアする機会が増えたためだと考えられる。

ただし、ここで興味深いのは美容プロダクトの検索回数が3月に入って急上昇したことだ。これは、恐らくそのタイミングで多くの人の髪が伸びすぎたり、白髪が目立つようになったり、ネイルのケアが必要になったためだと考えられる。

編集=上田裕資

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