作品(全10話)は2つの時間軸が交錯しながら展開していく。一方では1984年のドラフト指名に始まる、ジョーダンのシカゴ・ブルズでの軌跡を追う。もう一方では、8年で6度目の王座がかかり、ジョーダンと監督のフィル・ジャクソンにとってブルズ最後のシーズンになった97〜98年シーズンを掘り下げる。
題名は、チームが分解しそうなことに気づいていたジョーダンが、プレシーズン中にこのシーズンを「ラストダンス」と呼んでいたことに由来する。当時、NBAエンターテインメントはシーズンを通じてジョーダンとブルズに密着する許可を得ていたものの、撮影された映像は20年にわたって未公開のままだった。
彼の背番号にちなんで、この作品とMJについて知っておくべき23の数字を見ていこう。
0:ジョーダンがこの番組から得る収入はゼロだ。作品の収益のうち、ジョーダン側に配分される金額は少なくとも300万〜400万ドル(約3億2000万〜4億3000万円)に上るとみられるが、彼は全額を慈善事業に寄付する意向を明らかにしている。
2:ESPNは2つのバージョンを放送する。本体のESPN版ではののしりや下品な言葉もそのまま聞こえるが、姉妹局のESPN2版ではそうした不快語を編集でカットしてある。
4:番組に挟まれるCMは4ブランドに限定されている。うち3つは放送開始までに、保険会社のステート・ファーム、フェイスブック、ハーシーのチョコスナック「リーセス」であることが公表されている。
5:ジョーダンはNBAで通算5回、シーズン最優秀選手(MVP)に選ばれた。これはビル・ラッセルと並んで歴代2位の記録だ。ちなみに1位は、ミルウォーキー・バックスとロサンゼルス・レイカーズで活躍したカリーム・アブドゥル=ジャバーの6回となっている。
6:ジョーダンのNBAファイナル「6戦0敗」という戦績は、彼とレブロン・ジェームズのどちらがNBA史上最高のプレーヤーかという議論で、MJ支持者が切り札としてよく持ち出す数字だ。レブロンはファイナルに8回出場しているものの、結果は「3勝5敗」となっている。