供給への影響は? コロナ禍で米国の食肉加工場の閉鎖相次ぐ

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加えて、こうした生産施設は一般に、新型コロナウイルス感染症がもっとも急速に拡大している人口稠密地からは外れた地域に位置する。

しかし、こうしたメッセージは消費者まで伝わっていないようだ。パンデミックに伴う買いだめで、すでに肉の需要は未曾有の高水準に達しており、食肉処理場の生産能力を圧倒している。3月末に発表されたニールセンのデータによると、全国の食料品店全体で肉の購入量は50%増加し、冷凍食品の売上は40%アップした。いずれも過去最高の伸び率だ。

ニールセンの売上トップ10カテゴリーには、鶏肉と豚肉が食い込んだ。米国最大の食肉生産企業であるタイソン(Tyson)などは、レストランなどの飲食店顧客に販売予定だった肉を、食料品店向けに迅速に振り替える対策に動いている。

しかし、食肉加工場のラインは、労働者同士の距離がほかの産業に比べて非常に近いため、新型コロナウイルスの脅威に脆弱だ。例えばタイソンの工場では、20人以上の労働者が陽性反応を示したアイオワ州の豚肉加工場が閉鎖されたほか、ジョージア州の鶏肉加工場では3人の労働者が死亡した。

90億ドルの売上を誇るタイソンの加工食品部門でプレジデントを務めるノエル・オマラ(Noelle O’Mara)は、「今後どのような状況になるのか、水晶玉を覗いて予知できたらと思う」と語った。「全国の消費者が求めている商品を確実に入手できるように、我々はできる限りのことをやっている」

翻訳=的場知之/ガリレオ

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