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世界の大都市でロックダウン(都市封鎖)が実施されている現在、自宅でスナック菓子に囲まれ座っている人は多い。その多くは、あまり健康的なものではない。

ロックダウンでは砂糖が大きな存在だ。砂糖がもたらす影響を制御するため実践すべき重要な習慣は、十分に水を飲むことだ。これは時代遅れのアドバイスのように思えるかもしれないが、専門誌の細胞代謝(Cell Metabolism)に先日掲載された新たな研究は、特に現在の状況では水を飲むよう心掛けるべき理由として新たなものを挙げている。

食生活での砂糖の取り過ぎは、肥満や糖尿病、心臓病や炎症など「代謝性疾患」としてくくられる病気に関連したまざまな影響をもたらし、寿命も短くなってしまいかねない。しかし、砂糖によって寿命が縮むかもしれない理由にはもう一つ、あまり明らかではないものがある。それは砂糖が、有害な生物学的老廃物を蓄積させることだ。

研究者らがこのことを発見したのは、ミバエ(ショウジョウバエとも呼ばれる)の食べものに過剰な糖分が含まれている場合の影響を調査していたときだ。この小さなハエには人間と驚くような共通点があり、こうしたテーマの調査対象に適している。

同研究の主研究者であるヘレナ・クシュメ博士は記者声明で、「砂糖が多い食べ物を摂取していたハエには、人間のように代謝性疾患の多くの特徴が見られた。こうしたハエは太り、インスリンに耐性を持つようになる」と述べた。「肥満と糖尿病は人間の死亡率を高めることで知られている。そのため人はこれまでずっと、ハエの間でも過剰な糖分が生き残りの可能性を狭めるのはこうした理由からだと考えていた」(クシュメ)

しかし、必ずしもそうではないことが今回判明した。研究者らは、糖分を取り過ぎたハエは通常より喉が乾くことに注目した。これは、糖尿病のような代謝性疾患の症状でもある。その結果、ハエが飲む水の量が増えるほど、糖分の悪影響にもかかわらず長生きするようになることが分かったのだ。

クシュメ博士は「水は私たちの健康に欠かせないものだが、代謝研究では見落とされることが多い」と述べ、「私たちは、糖分の摂取量が多かったハエでも追加で飲み水を用意しておきさえすれば寿命が短くならなかったことに驚いた。しかし予想外にも、こうしたハエはまだ糖分の摂取量が多いことに関連した典型的な代謝障害を示していることが分かった」と続けた。

翻訳・編集=出田静

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