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新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)により、ビジネス界では勝者と敗者が生まれている。実店舗に頼る企業は不況の直撃を受けているが、逆に栄えているのはテック系大企業だ。新たなオンライン中心経済で優位に立つこうした企業は、それぞれの市場をほぼ独占し、絶大な資金力を持っており、それにより最高レベルの人材を引き付け保持しやすくなっている。

グーグルやアップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、ネットフリックスなどのテック大手は、新型コロナウイルスにより世界が混乱に陥る中でも積極的に人材を採用。インターネット上で大きな存在を持ち、物理的な拠点に頼らないため、競合企業が政府の命令によって閉鎖される中でも事業継続が可能となっている。

アップル、グーグル、アマゾンのそれぞれのウェブサイトを見ると、キャリアページには非常に多くの求人が掲載されている。過去数週間で2000万人以上が失業したとされていることとは対照的だ。3社は他のテック企業と同様、STEM(科学・技術・工学・数学)系の専門家を非常に速いペースで採用している。

過去には、クールなスタートアップで働いて、ストックオプションを通して富を築きたい若者が多かった時期もあった。しかし今では、入社直後に新規株式公開(IPO)を通じて大金を稼ぐことは諦め、安全・安定の大企業で働くことによって心の平穏を得る方が好まれるようになっている。

フェイスブックのシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)は今月上旬、米CNBCのインタビューに対し、同社が2020年に1万人を採用することを明らかにした。米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、米求人情報サイト大手のキャリアビルダー(CarrerBuilder)は先月、ソフトウエアエンジニア職4万6188件の求人を行った。求人情報サイトのインディードで検索をすると、AI専門家の職は8457件、データサイエンティストの職は8835件、JavaScript開発者の職は2万3141件見つかった。

子どもも大人も家から出られない状況が続く中、ビデオゲームメーカーや、在宅勤務支援サービスを提供するテック企業が急速に成長している。最近上場したテレビ会議スタートアップのズーム(Zoom)は、企業で働く人も、学校が閉鎖されている中ネット上で授業を行う教師も頼るサービスとなった。

同社の求人には、本記事執筆時点で200件ほどの求人を出している。ただ、最近では見知らぬ人のテレビ会議に侵入する「ズーム爆撃」などセキュリティー面の不備問題も浮上しており、同社の急成長は鈍化する可能性もある。また、企業内で使われるメッセージングアプリのスラックでは、記事執筆時点で220件ほどの求人があった。

編集=遠藤宗生

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