コロナ禍でつながる渋谷のチカラ コミュニティによる飲食店救済の動き

「SHIBUYAフードロス解消 おいしい助け合いプロジェクト」


代官山ひまわりの藤田伸江代表は、「自分たちのアイデアや思いだけでは実現できなかったこと。クロスセクターでつながっているコミュニティが、この困難な時期にそれぞれのリソースを提供しあったからこそスピーディに実現ができた。コミュニティの力を実感した」と話す。

新しい価値を創出する機会に


今回のような先の見通しが立てづらい状況では、休校や飲食店の問題に限らず、在宅勤務の効率化や子どもたちの心のケアなど、直面している様々な課題にも行政にだけ頼るのではなくコミュニティの力が活きるのではないだろうか。

筆者は4月に入り、日中に使われていないスナックの空間と、在宅勤務が困難な親たち(家に乳幼児がいて仕事ができない等)の困りごとをかけ合わせた実験を開始した。「3密」の回避、衛生面をケアして会費制で運用すれば、外出自粛や休業要請の打撃を受けているバーやスナックの新たな収入源になる可能性もあり、現在アンケート調査を実施中だ。



思いがけない事態だからこそ、思いがけない組み合わせが功を奏すとすれば、肩書きにとらわれず関係を築いてきたクロスセクターのコミュニティの出番はまだまだあるはずだ。知恵を合わせることでこの状況を乗り切り、さらには、新しい価値を創出する機会になるかもしれない。

文=加生健太朗

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