スマホネイティブの女の子たちが、アナログノートの虜になる理由

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2020年、「MERY」が注目するトレンドアイテムが、「バレットジャーナル」と呼ばれる自己成長のための手作りノートだ。「バレットジャーナル」とは、いったいどんなものなのか? なぜ彼女たちはノート作りに熱中するのか? その概要を解説し、背景を考察する。

かわいいだけじゃない!“内面の美しさ”を追求する女の子が増えている


「MERY」は、約80人の公認ライターが書く記事によって成り立っています。メディアのオープンから約2年。これまでにアップされた記事は4万5千本を超えました。

こうした膨大な記事や検索ログから見えてきたのが、10代~20代の女の子たちが持つインサイトです。反響の大きかった記事や頻出した語句、PVなどを分析したところ、「あざかわgirl」「GIFスタンプ」「オーガニック」など、さまざまなキーワードが浮かび上がりました。

出てきたキーワードをさらに分類・整理していくと、女の子たちが、「儚げで透明感のあるビジュアル」「写真や文章による高度な自己表現」「質の高いもの」を追求していることが明らかに。見た目だけでなくしっかりした中身を持ち自己表現ができる、内面から輝く女の子になりたいと願っていることがわかりました。

4万5千本超の記事から見えたトレンドワード「バレットジャーナル」とは?


そこで注目したいのが、「一歩先の世の中が見えてくる? MERY的2020年上半期トレンド予想8選」でも紹介した「バレットジャーナル」です。「バレットジャーナル」とは、自分自身を成長させるための手作りノートのこと。目標や予定をまとめたマンスリーページ、ウィークリーページ、タスクリストのほか、読書やダイエットの記録ページなどを、自分の好きなように手書きで作成していくのです。


なかには、好きなモデルの写真を切り抜いて貼っている女の子や、マスキングテープやマーカーを多用してカラフルなデザインに仕上げている女の子も。オリジナルコンテンツの度合いが色濃いものは「シンデレラノート」と呼ばれることもあります。また、オリジナル度が高いか低いかにかかわらず、そもそも「バレットジャーナル」のことを「シンデレラノート」と呼んでいる女の子も多いようです。


おしゃれかつセンスの良さもバレットジャーナルの人気の理由

女の子たちがつくる「バレットジャーナル」は、驚くほどハイクオリティです。かわいいノート、アガる写真、キラキラしたシールや付箋で彩られ、思い思いのデザインに仕上げられています。もちろんデザインだけでなく内容も、超・ハイクオリティ。

例えば、「他人の悪口はゼッタイに言わない」「お財布は毎日整理する」などの「人としての目標」のようなものが20個近く書かれていたり、大好きなタレントさんの名言がこれでもかというほどに書き込まれていたり……。なりたい自分になるために忘れてはいけないこと・整理したいことが、緻密に書き込まれているところが特徴です。
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