ビジネス

2020.04.24 12:00

未曾有の経済危機にどう立ち向かうのか。ヤフー川邊CEOのリーダーシップ論

Zホールディングス代表取締役社長CEO、ヤフー代表取締役社長CEOの川邊健太郎

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。戦後最悪ともいわれる経済危機に、経営者はどう立ち向かうべきなのか。

フォーブス ジャパン編集部では、新型コロナ対策にいち早く乗り出したZホールディングス代表取締役社長CEO、ヤフー代表取締役社長CEOの川邊健太郎に緊急取材を実施。
4月25日(土)発売のフォーブス ジャパン 2020年6月号に掲載する独占インタビューを、一部抜粋でお届けする。


一変した世界。限られた情報でも先手を打つ


「この2カ月で世界が変わりましたね。あの連絡が来るまでは、まだ対岸の火事だと思っていたのですが……」

新型コロナウイルス対策でほとんどの社員がリモートワークに移行して、ひっそりと静まり返ったZホールディングス本社。取材陣もマスク着用の厳戒態勢のなか、社長の川邊健太郎は2カ月前を振り返り始めた。

ジャック・マーが「マスクが足りない。日本から大量に仕入れたい」と助けを求めている。なんとか協力してやってくれないか──。

そんな連絡が孫正義から届いたのは1月25日土曜日のことだった。中国の武漢でロックダウンが始まったのは同月23日。それまで遠い世界の出来事だと感じていた川邊も、孫からの緊急連絡でただごとではないと悟った。

すぐに傘下のアスクルにマスクの手配を打診して、週明け27日には、コロナ危機が迫ったときの行動基準を策定するよう社内に指示を出した。

「結局、マスクは日本の医療機関優先で送ることができませんでした。一方、社員の健康を守る施策については早い段階で対応ができた。私たちはユーザーファーストでサービスを提供する会社。それを維持するためには社員の健康が第一です」

確かに対応は早かった。2月5日には、それまで上限月5日だったリモートワークを、幼い子がいる社員や糖尿病などの持病のある社員などに100%開放した。国内で初の感染者死亡例が公表された日の翌14日には、通勤中の社員にもラッシュを避けて時差通勤するよう指示を出している。

早かったのは、社員の健康を守る施策だけではない。新型コロナウイルスの猛威が表面化すれば、少なくても短期的な景気悪化は避けられない。この危機を乗り越えるため、先手を打って経営上の決断を下した。

「不要不急の予算はストップをかけました。一方、人々が家に引きこもる状況になれば、必然的にネットが使われる機会は増えていく。巣ごもり需要に応えるため、いまはYahoo! ショッピングやPayPayモールといったショッピング系、それからYahoo! ニュースや検索などの情報系、GYAO!のような動画エンタメなどのサービスに開発リソースを寄せることにしました」

情勢を見極めてから動こうとする企業が少なくないなかで迅速に動くことができたのは、川邊の頭に東日本大震災の記憶が深く刻まれていたからだろう。(続きはフォーブス ジャパン 2020年6月号でお読みいただけます)


川邊が語る危機を乗り越えるために重要なリーダーシップとは。また、4月25日(土)発売の「フォーブス ジャパン 2020年6月号」では、大規模な外出自粛によってコミュニケーションの仕方が急速に変化している現状を捉え、これからの人間関係を考察した「新しい師弟関係」特集を掲載。購入はこちらから。

文=村上 敬 写真=間仲 宇

この記事は 「Forbes JAPAN 6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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