フォーブスのシニアエディター、アレックス・コンラッドは、新型コロナウイルス流行による世界経済への影響を受けて各地で不安が高まっているものの、「今年のランキングに選出された著名ベンチャー投資家の中には、この危機的状況の中で人々がどう生きるかを形作ることに貢献している人々もいる」とコメント。
コンラッドはさらに「ランキング入りした女性が少ないことも特筆に値する。昨年は過去最多の12人だったが、今年は11人に減少した。これは、私たちの経済の方向性に大きく影響する業界に平等かつ公正な代表性が欠けていることを浮き彫りにしている」と指摘した。
19回目となる今年のランキングに入った投資家を国別に分けると、1位が米国の73人、2位が中国の22人となった。中国からの選出数は過去最多。初選出を果たしたのは12人だった。所属企業ではセコイア・キャピタルが最多の11人、続いてアンドリーセン・ホロウィッツが6人、アクセルが5人となった。
3年連続で首位に立ったのは、セコイア・キャピタル中国支社設立メンバーのニール・シェンで、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営するバイトダンスへの投資などが首位維持に貢献した。2位はアクセルのアンドリュー・ブラキアで、Slack(スラック)への投資により昨年の79位から順位を大幅に上昇させた。
以下は今年の「ミダス・リスト」でトップ10に入った顔触れ。100人の全リストはフォーブス英語版サイト「www.forbes.com/midas」に掲載されている。
1位 ニール・シェン(中国)
所属企業:セコイア・キャピタル主な投資先:TikTok
2位 アンドリュー・ブラキア(米国)
所属企業:アクセル主な投資先:Slack
3位 ロエロフ・ボサ(米国)
所属企業:セコイア・キャピタル主な投資先:Square
4位 ベン・ホロウィッツ(米国)
所属企業:アンドリーセン・ホロウィッツ主な投資先:オクタ
5位 ナビン・チャッダ(米国)
所属企業:メイフィールド・ファンド主な投資先:Lyft
6位 リチャード・リュー(中国)
所属企業:モーニングサイド・ベンチャーズ主な投資先:小米科技(シャオミ)
7位 ビル・ガーリー(米国)
所属企業:ベンチマーク主な投資先:ウーバー
8位 メアリー・ミーカー(米国)
所属企業:ボンド・キャピタル主な投資先:スポティファイ
9位 エリック・ペイリー(米国)
所属企業:ファウンダー・コレクティブ主な投資先:The Trade Desk
10位 ハンス・タン(米国)
所属企業:GGVキャピタル主な投資先:Peloton