「自己隔離中の消費者(The Quarantined Consumer)」と題したリポートの中で、Eコマース分析会社のプロフィテロ(Profitero)は、新型コロナウイルス危機における消費者需要の状態を7つに分類した。これらは、マズローの欲求5段階説のようにピラミッド型に配置できる。最もベーシックな「サバイバル」から始まり、「自己隔離の受容」へと進み、最後に「危機を最大限に活用」に至る。
第一段階であるサバイバルを象徴する商品は、栄養補助食品や、手指消毒剤や洗浄綿などの消毒・防護アイテムだ。リポートは、「消費者は極度の潔癖症になり、感染を防ぐためにできる限りのことをしている」と述べている。
リポートによると、「自己隔離の受容」の段階に進んだ消費者のあいだでは、ホームベーカリー、ピザオーブン、スタンドミキサーなど、必須ではないキッチン機器が高い検索ボリュームを示す。これは消費者が、普段はレストランや食料品店に頼っていた料理を「家内産業化」しているためだという。
ピラミッドの頂点である自己実現の域に達した消費者は、ホームジムやフィットネス機器に投資している。クロスフィット・スタイルのジム機器メーカーであるフリンジスポーツ(Fringe Sports)によると、同社の今年これまでの売上は、前年比4倍に増加した。
プロフィテロのリポートはまた、エアロバイクやローイングマシン、ワークアウトアパレルの検索が、ここ数週間で急増したと指摘している。
一方、調査会社のマーケットプレイス・パルス(Marketplace Pulse)によると、マスクや手指消毒剤のような日用品の人気は、過去2週間で半減している。「低迷の理由は、在庫商品の不足だ」と同社は指摘する。
ここ数週間、アマゾンはこうしたアイテムを供給する加盟店側に関しても、購入者への配送期間に関しても、「必須」のアイテムを優先してきた。在庫切れ商品の一部に関しては、アマゾンはこれまでのところ、ベンダー(卸売)購入プログラムや、膨大な数のサードパーティセラーがひしめくマーケットプレイスを通じてさえ、供給を回復させることができていない。