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ジェフリー・カッツェンバーグ(Photo by Daniel Boczarski/Getty Images for Quibi)

動画ストリーミング業界の新勢力として期待される「Quibi(クイビィ)」が、当初の予定通り4月6日にサービスを始動させた。

元ヒューレット・パッカードCEOのメグ・ホイットマンと、映画プロデューサーのジェフリー・カッツェンバーグが設立したQuibiは、「ハリウッドスタイルの動画を10分以内の“bite-sized”(一口サイズ)のフォーマットで提供する」というコンセプトで始動した。

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、自宅にこもる人々は新たな動画ストリーミングに関心を示すかもしれないが、彼らの多くは、今後の景気後退を懸念し、財布の紐を締め始めている。そのような状況を考慮し、Quibiは90日間限定でコンテンツを無料公開することに決めた。

その結果、Quibiのアプリのダウンロード数はリリースから1週間で170万件を突破した。無料期間の終了後は、広告つきバージョンが月額4.99ドル、広告なし版が月額7.99ドルで提供される。

Quibiが達成した170万件というダウンロード数は、Disney+が同期間で獲得した1250万件と比べるとあまりにも少ないかもしれない。しかし、同社のコンセプトは、ネットフリックスやDisney+とは全く異なっている。

10分以下のQuibiのコンテンツはモバイルでの視聴に最適化されており、タテ方向でもヨコ方向でもフルスクリーンで再生できる。動画は全て撮り下ろしで、制作スタッフや出演者には、エンタメ業界のトップスターが名を連ねている。

出演者にはジェニファー・ロペスやリース・ウィザースプーン、レブロン・ジェームズなどのセレブが勢ぞろいし、監督にはスティーブン・スピルバーグやギレルモ・デル・トロ、アントワーン・フークアといった大物を起用している。

これらの豪華スタッフの起用と、モバイルに特化型のアプローチによって、Quibiは特にミレニアル世代の利用者にアピールしている。

一方で、パンデミックによって人々が自宅にこもる状況下で、モバイル動画の需要は高まるのか、という疑問も生じるが、ホイットマンは「自宅で過ごす人々も、隙間時間をモバイルのコンテンツ消費に費やしている」と述べた。

ホイットマンによると、初週のダウンロード数は当初の予想を上回り、利用者の80%が、コンテンツの第1話の最後まで視聴していたことから、エンゲージメントの高さが確認できたという。

Quibiは今後、当初の予定には無かった、アプリからテレビへのキャスト機能の実装を前倒しで進め、自宅で過ごす人々の需要を満たしていくという。同社のもう一人の共同創業者のカッツェンバーグも、初期段階の成功を収めつつあることを認め、今年3月のモバイル上の動画視聴時間が前年同期比で60%の伸びになっていることを付け加えた。

編集=上田裕資

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