テスラのユーザー体験。しばらく乗ってみてわかったその凄さ

テスラ・Model S


それでも決してゼロではないテスラの弱点


そんなこんなで、ここまでベタ褒めしまくっているが、もちろんテスラにも弱点はある。むしろ結構ある。そのいくつかを紹介しよう。

1. 電池が減るのが早い

電池がエネルギー源であるEVの特性上、パワーを出そうとすると一気に電池が減る。乗り方一つで、想定されているよりも全然早く電池が減ってしまう。一度、充電ステーションに着く前に電池残量がゼロになってヒヤヒヤしたことがあったが、どうやら予備のエネルギーがあるらしい。どちらにせよ、結構減る。

2. 充電時間が長い

ガソリン車の場合、給油は5分程度で済むが、テスラは高速充電でも2時間近くかかる。その間に仕事をしたり本を読んだり買い物をすることもできるが、やはり充電時間が弱点であるいことには間違いない。

3. 高速充電ステーションが少ない

乗り始めて最も大きな驚きが、充電ステーションの少なさ。なんと、サンフランシスコ市内には、高速充電ステーションは1つしかない。もちろん通常の充電する場所はあるが、便利な高速充電はめっちゃ少ない。シリコンバレーでもまだまだその数は多くないと感じる。

4. 車体が大きすぎる

Model Sは車体デザインもかなりカッコ良いと思っていた。その理由は幅も長さもかなり大きいから。これは電池のキャパを稼ぐために、シャシーが大きくなっているのだろう。しかしその分、運転している時や駐車する際に気を遣う。そして、見た目によらず、あまり小回りが効かないのも弱点。

5. オートパイロットに人間味が足りない

テスラに実装されているオートパイロットは最高なのだが、実は弱点もある。あまりにも正確すぎて、運転が人間っぽくない。例えば、一定の間隔を保って、前の車に追従してくれるのは良いが、車線変更しようとしている横の車を入れてあげる事はしてくれない。また、ブレーキングのタイミングが遅め&急なのもあり、後ろの車がびっくりする。一度、それで後ろの車が怒り始め、煽り運転をされたこともあった。
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文=Brandon K. Hill(CEO of btrax. inc)

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