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これ、自動車じゃないね


冒頭でも触れた通り、個人的に車はエンジン音や操作感などが魅力のスポーツカーが大好きなこともあり、興味はあれど真剣には考えていなかったテスラを実際に運転し続けて気づいたことは非常に多い。まず、これは車じゃないということ。いや、プロダクトとしては確かに車だが、ユーザーとして受け取る体験は全くもって異なる。

ずいぶん前にスタッフが「車輪がついたスマホ、Tesla Model Sから見るコネクティッドカーの未来」のブログを書いていたが、全くその通りで、体験としては全くをもってスマホに近い。ソフトウェアはどんどんアップデートされるし、ユーザーに寄り添うパーソナルな体験は、車じゃなくてスマートデバイスだ。

体験があまりにもこれまでの自動車と著しく違う。ここまでくると、究極的には世の中には2種類の自動車しかない。テスラかそれ以外か。まるでカリスマのような発言をしてしまいたくなるレベル。そこまでさせてしまう幾つかの要素を紐解いてみよう。

車と呼ばない、テスラと呼ぶ


まずは1つの結論から。いつの間にか「今日は車で来ました」とか、「僕の車に乗って行こう」とか言わなくなる。「俺のテスラに乗ってく?」って感じで、車と呼ばなくなっている自分がいる。はたから見るとかなり嫌味な感じに聞こえるかもしれないが、これは、iPhoneを電話や携帯、スマホとは呼ばずにiPhoneと呼ぶのに少し似ている。「私のiPhone取って」的な感じで。

それぐらい、既存のプロダクトとの差別化がされており、独自のカテゴリーを構築した1つのバロメーターだろう。タイヤが4つ、ハンドルがついていても、テスラは自動車というよりも、テスラという種類のプロダクトなのだ。

ユーザーに寄り添うパーソナル体験


まず乗ってみてわかるのが、かなり細かいところまで体験がデザインされていること。例えば、リモートキーを持って近づくとドアノブがひょっこり出て、ライトがちょっと光るのが可愛い。車内で音楽を聞いていて、駐車してドアを開ける、そうすると自動的に音量が小さくなるが、途切れはしない心地よさ。

また、スマホのカレンダーと連動し、朝乗るときにその1日のスケジュールが表示され、それぞれの目的地がナビ連動している。それにより、あまり何も考えなくても1日のアポがスムーズに進む。

そして究極なのが、走行している場所に合わせて車高を調整してくれる仕組み。細かなロジックはわからないが、どうやら何度か同じ場所で車高の上げ下げを行うと、次回からその場所で自動的に車高の調整をしてくれる。自分の場合は、自宅のガレージの手前にくると車高がMaxに、高速の乗り口に来るとLowに自動的に調整されるようになった。

このような機能をそれぞれ実装している車は他にもあるが、それが総合的なユーザー体験として提供されている点が、テスラを一味違うものにしている。オートハイビームや自動縦列駐車などを単体の機能として売りにするのではなく、あくまで一貫した体験として訴求している。

テスラのドアノブ
↑ オーナーが近づくと自動的にドアノブが出てくる

文=Brandon K. Hill(CEO of btrax. inc)

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