この記事の執筆時点では、新型コロナウイルス流行下にありながらも32の州がゴルフコースの営業を許可している。一方で、ゴルフは不要なものだと判断した州は全体の約3分の1だ。
外出禁止令の内容があいまいなことから、ゴルフ愛好家の多くは自分のお気に入りのコースが今年営業されるかどうか確証が持てずにいる。各州の知事の大半は当初、どの娯楽サービスが「必須」とみなされるかを明示しなかった。そのため、各州は後になって、ゴルフコースがパンデミック中も必要不可欠なものかどうかを明示することを強いられた。
ワシントン州のジェイ・インズリー知事は、同州ではゴルフコースが必須の事業とはみなされないと説明。同様に、ニューヨーク州のアンドルー・クオモ知事は同州での必要不可欠なサービスを明記したリストを更新し、公園などの屋外公共スペースは今後も利用可能だが、「ゴルフコースは必須ではない」との方針を明確に示した。テキサス州とネバダ州の知事も先週、ゴルフコースは必要不可欠なビジネスではないと表明した。
また想像に難くないことだが、方針を180度転換した州もあった。ゴルフ・ダイジェスト誌によると、コネチカット州のネッド・ラモント州知事は当初、ゴルフコースを必須ではないサービスとみなしていたが、同州のゴルフ協会はゴルフ愛好家らに対する電子メールで、州議会議員や知事の事務所に連絡して決定の再考を頼むよう促した。この作戦は奏功し、コネチカット州ではゴルフができるようになった。
オハイオ州当局も当初、ゴルフコースは必須ではないとの見解を示していたが、同州の保健当局が方針を転換。ゴルフコースで対人距離をきちんと確保し、ゴルフカートには1人しか乗らないとする規則を守る限り、コースの運営を許可するとした。その後すぐに、ゴルフ場が閉鎖している隣のミシガン州から人々がオハイオ州に移動してゴルフを楽しむようになった。地元メディアの報道によると、一部ではゴルフ場の利用が州内の住民に限られた。
しかし、全ての州知事がゴルフ場やゴルファーの要求に屈したわけではない。署名サイト「チェンジ・ドット・オーグ(Change.org)」では、ウィスコンシン州でのゴルフ場営業許可を求める署名活動が行われている。発起人は妥協案として、電子決済やクラブハウスの閉鎖、ピンやゴルフカートの使用禁止、そしてもちろん対人距離の確保徹底を提案。同州のトニー・エバーズ知事は今のところ方針を固持しているが、署名活動には6万5000人以上の署名が集まっている。
米国で高齢者の人口比率が最も高いフロリダ州のロン・デサンティス知事は、ゴルフ場の営業許可を決定したが、マイアミデードやブロワード、パームビーチなどの郡は独自の措置としてゴルフを禁止している。