ビデオ会議Teamsにノイズ除去機能、犬の吠え声の無音化に対応

Piotr Swat / Shutterstock.com

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界中のオフィスワーカーの間で、ビデオ会議ツールの導入が進んでいる。なかでもマイクロソフトの「Teams(チームズ)」は利用者数を急増させており、先日は1日あたりのアクティブ利用者数(DAU)が4400万人を突破したと発表した。

そのTeamsが、ノイズキャンセリング機能を向上させ、会議の邪魔になる家庭内の騒音や、キーボードのタイピング音をリアルタイムで除去するツールを間もなく実装しようとしている。

筆者は自宅で犬を飼っているため、ビデオ会議の途中に犬が吠えてしまい、会議が中断することがたまにある。しかし、Teamsに新たに加わるノイズキャンセリング機能により、この問題の発生は抑えられるという。

ニュースサイトVenture Beatの4月9日の記事によると、マイクロソフトが新たに開発したAI(人工知能)のフィルタリング機能により、会議中のノイズがリアルタイムで除去可能になるという。Teamsのノイズ除去機能は犬の吠え声だけでなく、ドアの開閉音や掃除機の音、キーボードのタイピング音をその場で抑え込む。

マイクロソフトによると、これらのノイズは「静的」なものではなく、AIを用いずに除去することは難しかったという。同社は膨大な音声データの解析を通じ、これらのノイズを取り除くアルゴリズムを開発した。

さらに、クラウドベースの解析を通じ、リアルタイムで邪魔になるノイズを切り分けることを可能にしたという。

マイクロソフトでTeamsのプロダクト主任を務める Robert Aichnerによると、マシンラーニングを用いたノイズキャンセリング機能により、よりスムーズなビデオ会議が実現できるという。同社はこれまで蓄積した膨大なデータをベースに、他の企業では不可能なクオリティのノイズ除去のためのアルゴリズムを生み出した。

新たなノイズキャンセリング機能は、間もなく実装予定という。ビデオ会議を邪魔する、家庭内のノイズに悩んでいる人にとっては朗報になりそうだ。

編集=上田裕資

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