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慶應義塾大学医学部の宮田裕章教授

厚生労働省とLINEが共同で新型コロナウイルス対策のための全国調査を実施し、結果が発表された。この調査に関わった慶應義塾大学医学部の宮田裕章教授は、ICTを使った新型コロナウイルス対策についてどう考えるのか。4月10日に行ったインタビューを2回に分けて掲載する(1回目は『検査が少ない日本の貴重なデータ、LINE調査で分かったこと』)。

──新型コロナウイルスの対策として、ロックダウンが有効だとされていますが、経済的ダメージが非常に大きいです。ロックダウンのほかに、ICTを使って感染の疑いがある人を隔離し、感染を押さえ込んで経済活動を続けている国もありますが、プライバシー侵害の懸念があります。どのような対策が一番いいのでしょうか。

民主主義国家としてプライバシーを守りつつ、感染を抑えながら経済活動を維持できるのがいいと思いますが、まだ明確な答えはありません。諸外国もロックダウンで押さえ込んだはいいが、どう解除すればいいのかは大きな課題です。

15万人以上が感染したイタリアでは、今も200m以上の散歩を禁止するなどの規制が続いており、今後の対策についても困難を抱えています。死亡者数が一時的に減少したスペインでも、また上昇傾向に転じたという報告があります。

ワクチンが開発される前に集団免疫の獲得を期待することは、現時点ではリスクが高い対策です。

一般人口に抗体検査を行ったオーストリアでは、新型コロナウイルスに対して抗体を持つ人達は1%未満でした。また、中国・復旦大学の研究で、回復した人の1/3は抗体レベルが低いという報告もあります。

新型コロナウイルスは何回もかかる可能性があるのです。抗体レベルが低い人が多いかもしれないし、いつまで抗体が持続するのかもわからない。さらに抗体検査は精度の改善が必要です。

構成=成相通子

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