ビジネス

2020.04.13

ユニコーンでなく「ラクダ」として歩める環境を──Coral Capitalが追加投資ファンドを設立

追加投資ファンドを設立したCoral Capitalのメンバー


Rineyは、今回のグロースファンドも「もともと構想があり、昨年末くらいから動き出していた」とし、以下のように語る。

「新型コロナウイルス感染症の影響を受けてファンドのクローズを急ぎました。今後、有望なスタートアップでも、これまでのように大きな金額を集めにくくなることが想定されるので、資金調達の支援をするのがグロースファンドの目的です。今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大によるブラックスワンで市場は打撃を受け、一部の投資家、特に事業会社による投資は後退すると予想しています。

これは、日本のスタートアップ業界で目覚ましい成長を続ける最高の会社にさえ影響を与える可能性があります。 彼らがこれらの困難な時代を乗り切ることができるように、彼らのために前もって資本を確保できたのは非常に幸運でした」

ユニコーンから、ラクダへ


日本のスタートアップ・エコシステムのさらなる強化を目指し、政府は「2023年までに20社のユニコーンを創出する」としているが、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、「スタートアップはユニコーンではなくラクダになる」とRineyは語る。

「この数年のスタートアップ業界では、企業はユニコーンを象徴としてきました。しかし、今後2年間は多くの企業がラクダにならざるを得ないでしょう。スピードがこれまでのように出せなくなっても、砂漠を踏ん張り強く歩き続けるラクダのように、忍耐強く戦い続けていくことが重要になります。Coral Capitalはどんな時代でも、スタートアップの背中を押し続けられる伴走者でいたいと思います」

文=新國翔大

ForbesBrandVoice

人気記事