新型コロナの恐怖。NYタイムズが伝える「子供の心の守り方」

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まず親自身の不安を和らげる


「子供の前でパニックを起こさないよう気をつけること」と、小児医療心理学が専門の開業医、ドゥーニャ・ポルトラック医師(ミシガン州バーミングハム)は忠告する。「親の振る舞いが不安を掻きたててしまう」からだ。

子供と話をする前に、友人やパートナー、セラピストと話して、自分の抱く不安を解きほぐすようにしよう。ゲワーツ教授は、好奇心や積極性が育たなくなるので、「外の世界はすごく怖いところだと子供に思わせてはならない」といましめる。

子供の不安を無視しない


友達に、みんな死ぬかもしれないと言われたと子供が不安そうに言ってきたら、その恐怖は本物なので真剣に受け止めるべきだとゲワーツ教授は言う。「大丈夫、大丈夫」と受け流したのでは、真面目に聞いていないと子供に思われてしまう。

「話に耳を傾け、子供がどう感じているかをきちんと聞くことだ」とゲワーツ教授。そして、穏やかな声で「怖かっただろうね。顔を見ればわかるよ」と言ってあげよう。子供の頃に怖い思いをした自分の体験を話してやってもいい。コロナウイルスについては、子供が落ち着いてから、夕食のときなどに話せばいい。

年齢に合わせた話をする


相手がまだ幼い子供なら、「ウイルスはたくさんあるんだよ。お腹が痛くなるウイルスや、風邪をひかせるウイルスなんかが。コロナウイルスもそういうウイルスの1つなんだ」と教えてやるのもいいかもしれない、とポルトラック医師は言う。



話す内容は子供の年齢や知識量によって変わってくる。「この病気は新しくて、ただの風邪とは違う。でも広まらないように、みんなすごく頑張っているんだ。病気にかかってもちゃんと看病してくれるよ」と言うのもいいし、あるいは、「みんなの安全と健康を守るために、世界中の科学者や優秀な人々が方法を見つけようとしているんだ」と話すのもいいかもしれないと、ハードギャリス医師は勧める。
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翻訳・編集=門脇弘典・S.K.Y.パブリッシング 構成=石井節子

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