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米国では新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの書店が休業し、アマゾンも家庭用品や医薬品の配送を優先したため、3月の最終週の書籍の売上が大きく落ち込んだ。

調査企業NPD Bookscanの統計で、3月の最終週の大人向けフィクションの売上は、その前週との比較で21%のマイナスとなった。これは、ニューヨーク州やマサチューセッツ州の書店が閉鎖に追い込まれた結果だ。

アマゾンも家庭用品や医療関連の物資を優先的に配送したため、書籍などのアイテムの配送は大きく遅延することになった。

書籍のジャンル別で最も大きな打撃を受けたのはエピックファンタジーやクライムスリラーで、それぞれ25%と24%の減少となっていた。

ただし、出版業界が壊滅的状況にあるかというと、そうではなく、フィクションの売上は年初来でわずか1.3%しか低下していない。これは、ジャニーヌ・カミンズの「American Dirt(アメリカの汚れ)」やデリア・オーウェンズの「Where the Crawdads Sing」などのヒット作が相次いだおかげだ。

子供向けの学習書も3月最終週に売上を落としたが、年初来では前年比で72%の伸びとなった。各地域の3月最終週の書籍の売上を比較すると、ニューヨークの都心部では21%以上の減少で、ボストンでは約17%減だった。一方で、ロサンゼルスやサンフランシスコにおける減少幅は1桁台にとどまっていた。

興味深いのは、パンデミックをテーマとした小説が売上を伸ばしたことだ。NPDのデータで、1947年に発表されたアルベール・カミュの「ペスト」の3月中旬の週あたりの売上は、2月末の3倍以上に伸びていた。

さらに、2014年にエミリー・セントジョン・マンデルが書いた、新型インフルエンザの爆発的流行を描いた小説「ステーション・イレブン」も、同期間に売上を2倍以上に伸ばしている。

3月にベストセラーとなった小説は「Little Fires Everywhere」だった。この作品はリース・ウィザースプーンやケリー・ワシントンらを起用してHuluがドラマ化し、3月18日から配信されていた。

編集=上田裕資

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