その在宅勤務に「何気ない会話」と「一人の時間」は足りてるか?

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人によっては、「一人でDoする」のが不得意な弱い場合もあるでしょう。誰かが同じ空間で頑張っているから緊張感を持って自分の仕事に取り組めていたものが、自宅で一人になったとたんに怠けてしまうというパターンです。

その対策としては、同じチームや同僚とZOOMなどのオンラインツールでつながった状態で、ひたすら自分の作業に没頭する「リモートもくもく会」をおすすめします。例えば、まずメンバーごとに取り組むTODOを宣言し、その後45分間はひたすら没頭。その後再度進捗具合を報告し合うのを繰り返すことで、一定の緊張感を保ったまま作業に打ち込めるかもしれません。

このように、「自分は怠けてしまう」という前提に立って、メンバー同士でオンラインでつながり連携し合うのも大事なポイントになってくるでしょう。

オン・オフを意識的に設計する


最後に、リモートワークにおける「一人でBe」も、実はものすごく大事な要素です。

出社であれば、好きな音楽を聴きながら通勤する時間や、仕事後にスタバでほっと一息つく時間が、本人にとっては自分らしさに立ち返っていく大切な儀式になっていたりします。ところが、自宅作業が続くとすぐそばに家族がいたり、オンラインで仕事と繋がり続けたりするので、その分自分らしさに戻るタイミングを失ってしまいがち。気がつくと公私の境が溶けてしまうことがあります。

大切なのは、公私のオン・オフをつくること、そして自分らしさに戻る儀式を意識して取り入れることだと思います。例えば、ZOOMを使う際にバーチャル背景を取り入れて、打ち合わせ中とランチタイムで背景を入れ替えてみるのも楽しいです。


仕事中は会社内の背景で


リラックスモードならリゾート背景など

他にも、あえて作業中はいつもどおりスーツを着て、仕事が終わったら脱いでみたりすることで、オンオフのスイッチが入ることもあると思います。家で淹れたコーヒーを片手に、ちょっと近所の公園でほっと一息いれてみるのもいいかもしれません。仕事帰りのジムが楽しみの時間だった人は、室内でできるダンスなどの運動を取り入れてみるのもいいと思います。

このように、意識的に自分らしい時間をつくって気持ちをチャージすることで、仕事とのバランスをとることも大切になってくるでしょう。

リモートワークというと、オンライン会議をどううまくするか、一人作業でいかに集中するかが語られがちですが、実はそのコツは、“会社にいるときの自然な会話や、自分らしさに立ち戻る時間を設計すること”をきちんと取り入れることなのです。

連載:ポストAI時代のワークスタイル
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文=尾原和啓

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