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人通りのないスペイン・マドリードのコロン広場(4月5日)(Photo by Burak Akbulut/Anadolu Agency via Getty Images)

新型コロナウイルスの感染者数が世界2位に達したスペインは、経済の立て直しに向け、可能な限り迅速に「ユニバーサル・ベーシック・インカム(最低所得保障制度)」制度を導入することを決定した。

4月5日、経済大臣のナディア・カルビニョが発表した新たなスキームは、終了期限を設けずに導入されることになる。カルビニョは現地メディアの取材に対し、感染拡大の脅威が去った後も、ユニバーサル・ベーシック・インカム制度は継続すると述べた。

予算規模などの詳細は未定というが、政府は既に導入に向けた調整を進めている。感染拡大による経済的ダメージからの復興に向け、スペインのペドロ・サンチェス首相は3月17日、2000億ユーロ(約24兆円)の支援策を発表していた。

支援策には1000億ユーロの政府による信用保証のほか、企業に対する無制限の流動性供給などが含まれていたが、ユニバーサル・ベーシック・インカムでこれを補完する狙いがあるとみられる。

スペインではロックダウンの開始から3週間で90万人が失業し、3月の失業者数は過去最大を記録していた。

カルビニョ経済大臣は現地メディアLa Sextaの取材に「ユニバーサル・ベーシック・インカムの導入に向けた手続きは、非常に煩雑なものになるが、我々のチームは決意をもって取り組んでおり、可能な限り迅速に導入する」と述べた。

スペインにおける新型コロナウイルスの感染者数は13万人を突破し、死者は1万2600人を超え、欧州ではイタリアに次ぐ規模の被害を受けている。ただし、全土にわたるロックダウンを4月26日まで延長することを決めたスペインでの死者は、イタリアやフランスと並んで減少傾向にあり、わずかな希望の光が見えつつある。

編集=上田裕資

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