スポーツの力でプラスチックフリーの世界を実現

参加者が1キロ走るごとに、アディダスが1ドルを寄付する「RUN FOR THE OCEAN」


最後の選択は消費者へ


こうした一連の取り組みについてアディダス ジャパン副社長のトーマス・サイラーは語る。

「サステナビリティは短距離走ではなく、マラソンです。プラスチックを可能性に変えるという点ではParleyや、今後発売されるLOOPなどを通じて『2024年にバージンポリエステルの使用をゼロにする』という目標に向かって近づいています。また、私たちはサステナブルな製品をさまざま提供していますが、それらの製品がお客様の手元に渡るまでの最後のステップである『選択』は個々の消費者に委ねられています。

最近、全国14店舗で使用しなくなった衣類やシューズの回収を始めましたが、こちらも同様に最後の『選択』、つまり店舗に持ち込むかそのまま捨ててしまうか、は消費者それぞれが行うところ。社会をよりサステナブルにするためには、ひとつの会社がアクションを行うだけでは足りず、社会全体が手に手を取ってそれぞれの役割を果たさねばなりません。消費者の意識を変えていくためには私たちがどんどん情報や機会を提供していくことが大切だと思っています」

ファッションアイテムの中でもシューズ、特にスニーカーには多くのプラスチック素材が使用されていると言われる。今後どんな理由で次なる一足を選ぶのか―いま消費者のアクションが問われている。

text and edit by Miyako Akiyama

この記事は 「Forbes JAPAN 「スポーツ × ビジネス」は、アイデアの宝庫だ!12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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