G-Star RAWが目指す「時代を経ても愛されるデニム」

食用廃棄物を染料にした EarthColors (R) のカプセルコレクション

デニムクラフトの絶え間ない革新のために、G-Star RAWはサステナブルな素材を使用したデザイン設計とプレミアムな品質にこだわり続ける。同ブランドの独自の哲学とは──。


「ELWOOD」「3301」「Arc」「D-Staq」など、コンセプチュアルなジーンズを揃えるG-Star RAWは、誕生から30年にもかかわらず世界でもっとも表現力の高いデニムブランドのひとつとして認知されている。3Dのカッティング技術による優れたはき心地に定評があり、創造力あふれるデザインを突き詰める一方で、環境や健康に配慮した商品設計を推進してきた。デニムブランドとして、はじめてCradle to Cradle(厳格な基準をもつサステナブル認定)のゴールド認証を取得した企業でもある。

環境大国オランダのブランド


G-Star RAWは、アムステルダムのザイドーストに本拠を構える。飛行機の工場からインスパイアされたという本社ビルは非常にアーティスティックで、そのファサードは街並みと見事に調和している。全面ガラス張りの外形には、短い日照時間で最大限太陽光を室内に蓄熱させるソーラーシステムとしての役割と三層構造にすることでクリーンな空気をフロア全体に行き渡らせ、快適な室温を保つ目的がある。サステナビリティを推進するリーディングブランドにふさわしい建物と言えよう。

その本社でサステナビリティにまつわる陣頭指揮を執っているのが、デニム&サステナビリティ エキスパートのアドリアーナ・ガリヤセヴィッチだ。アドリアーナはG-Star RAWのフィロソフィーを次のように話す。

「G-Star RAWのデザイナーには、第一のプライオリティとして、リサイクル、リユースアプローチをとることが徹底されています。そのうえで時を超えて愛されるディテールを追求します。Cradle to Cradleの領域では、デリケートな生態系と、限りある資源を考慮しながらブランドを成長させていく義務があるのです」
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text by Hiroshi Shinohara edit by Akio Takashiro

この記事は 「Forbes JAPAN 「スポーツ × ビジネス」は、アイデアの宝庫だ!12月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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