ビジネス

2020.04.07

意外とツラいリモートワーク。6つの課題と成功の秘訣

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Riney:本日のセミナーもオンラインで実施していますが、これからはイベントの開催形式も大きく変わっていきそうですね。

:これまでもオンラインイベントはありましたが、その多くは「登壇者側は会場に集まって、会場から配信」というパターン。これからは「登壇者も全員自宅から参加」が標準化しそうです。

西村:「H to H(Home to Home)」という新しいキーワードも出てきています。

千葉:前職のガイアックスでは株主総会もオンライン化に挑戦して、地域の学校の卒業式のオンライン化もサポートしたようです。聞いたところによると、「best practiceはZoomとYouTubeライブの掛け合わせ」。Zoomで登壇者が参加し、YouTubeで限定公開するという形式だそうです。

溝口:これから5Gが普及し、ウェブカメラの性能もよくなっていけば、オンラインのコミュニケーションはよりリアルに近づいていくはず。AR・VRのヘッドセットを装着して、あたかもその場に同僚や顧客がいるかのようにコミュニケーションを取れる日もそう遠くはない。ひょっとしたらリアルを超えるかもしれないですね。可能性に期待しています。

Riney:人が住む場所の選択にも変化が訪れると思いますか?

溝口:東京一極集中を考え直すきっかけになるでしょうね。住宅だけでなく、オフィスもしかりです。ある大手不動産会社から「我々の最大のライバルはSlackさんです」と言われたことがあるんです。リモートワークが当たり前になると、ヘッドオフィスの必要性が下がるのは確実で。通勤コストも減り、よりよい世界になるのではないでしょうか。

:オフラインとオンライン、どっちが生産性高いんですかね? 僕個人は明確にオフライン派で、対面で感じる空気に勝るコミュニケーションはないと思って意いるんです。それでも、工夫次第でオンラインでもオフラインの90%くらいは到達できると思っている。

Riney:うまく組み合わせるのがいいのかもしれませんね。基本はオンラインだけれど、たまにオフラインで顔を合わせるような。

:そう思います。対面だからこそ受け取れるエネルギーは、“ストック”できるものだと僕は思うんです。1カ月に1回は顔を合わせるような習慣を持つだけで、信頼関係は持続しやすい気がします。

千葉:たしかに。うちはこれまで毎週火曜・金曜を「オフィスデイ」として設定して、ハンコが必要な書類を回したり、1on1を実施したりしていたんです。僕は徒歩圏内に自宅があり、必要に応じて対応しています。

:これからはオフィスの近くに住む人が増えるんじゃないですかね。

溝口:弊社も原則オフライン推奨で、「Work hard Go home(しっかり働き、家に帰りなさい)」という言葉がよく飛び交うんですよ。オフィスに集まって働く良さは、仲間が偶然すれ違って生まれる会話やそこから生まれる新しい発想。しかし、これからはどんな状況でもビジネスが発展していくよう、ナレッジの共有を加速させていきたいですね。

Riney:皆さん、有益なお話をありがとうございました。

文=宮本恵理子

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