2020年第1四半期における、Google Playのアプリのダウンロード件数は前年同期比で5%上昇し、225億件に到達した。一方、iOSのアップストアのダウンロード件数は前年同期比15%増の90億件に達した。
さらに、アプリの利用時間では、第1四半期のアンドロイドの全アプリ(ゲームと非ゲームの合算)のグローバルでの利用時間は、前年同期比で20%の上昇となった。なかでも、最初に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けた中国での伸び率は大きく、2019年の通年平均との比較で、30%の上昇となっていた。
中国のスマホユーザーは現在、1日平均5時間をアプリの利用に注いでいる模様だ。
また、現在は中国が感染拡大の影響から脱しつつある一方で、欧州や米国でのアプリの利用時間の伸びは続いている。今年3月のイタリアでのアプリ利用時間は、2019年第4四半期との比較で30%上昇していた。フランス、ドイツ、米国での同期間の利用時間はそれぞれ15%、10%、10%の増加となっていた。
利用時間の伸びはアプリの売上にも反映されている。App Annieによると、2020年第1四半期のグローバルでのアプリ売上(iOSとアンドロイドの合算)は、約234億ドル(約2.5兆円)に達し、四半期あたりの消費者支出額としては史上最高額を記録したという。
カテゴリ別で最も巨大なボリュームを占めたのはゲームで、Google Playの全ダウンロード数の55%に達し、アップストアでは65%を占めていた。
さらに、ツールやエンターテインメント系もダウンロード数を伸ばし、ヘルス&フィットネスや教育、ビジネスなどのカテゴリも支持を高めている。
多くの人々の行動が制限され、自宅に滞在する時間が伸びるなかで、アプリを用いてフィットネスに励んだり、Eラーニングや業務コミュニケーションにアプリを活用する人口は増えている。
ただし、感染拡大の影響は世界的な失業率の増加にもつながっており、今回報告されたようなアプリの売上の増加が、今後も継続するかどうかは定かではない。