予約急減、キャンセル2倍。データで見る国内飲食店への新型コロナウイルスの影響

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TableCheck代表取締役の谷口優です。レストラン向け予約管理システムや、ユーザー向けのレストランオンライン予約サービスを運営しています。

はじめに新型コロナウィルス感染症(COVID-19)に罹患された皆様、および、新型コロナウィルス感染拡大により影響を受けられている飲食店の皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

政府からイベント開催や不要不急の外出自粛要請が出されて以来、街から人は去り、卒業式や選抜高校野球大会に至るまでイベントごとも中止になりました。

その影響は外食産業でも甚大です。

日々注視している当社のデータによると、1店舗当たりの予約件数は大幅に減少し、キャンセル率は急激に上昇しています。

以下に、新型コロナウイルス感染拡大の飲食店に対する影響をデータでまとめました。1店舗あたりの予約件数、キャンセル率のデータをご紹介します。

1. 飲食店1店舗あたりの予約件数 昨年3月比


コロナ 飲食店

2. 飲食店1店舗あたりの1日平均予約件数 昨年3月比


コロナ 飲食店

当社データによると、1店舗当たりの予約件数が急減していることが分かります。

昨年3月平均では1店舗あたり20件/日前後の予約数だったのに対し、2020年は15件前後で推移し、3月31日には7.7件/日になっています。3月1か月間を平均してみると、昨年3月平均が20.1件/日に対し、2020年は13.3件/日にまで落ち込んでいます。

3. 飲食店のキャンセル比率 昨年3月比


コロナ 飲食店

また、キャンセル比率も昨年の約2倍で推移しています。

昨年3月のキャンセル率は10%前後で推移していたのに対し、3月31日時点で集計したキャンセル率は28.2%にまでのぼり、外出自粛要請の出された週末にはピークで40%を超えました。東京都から出された、3月28〜29日週末外出や、夜間の接客を伴う飲食店出入りなど、さらなる自粛要請を受けて、キャンセル率が跳ね上がっているのが見て取れます。

以上、2020年3月31日時点の当社集計データより現状をお伝えしました。
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文=谷口 優

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