キャリア満足度を倍以上高める思考法

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最初のステップとして、まずは自分が統制できないことをリストにまとめる。組織再編のタイミングや、自分が最終的に配置される部署、発表が出される時期などは統制できない。

2つ目のステップとして、この状況の中でも自分で統制できるものを特定する。ここで大事なのは、統制できるものとして挙げる数を、最初のステップで書き出した統制できないものと少なくとも同じにすることだ。

再編のタイミングや配属先が統制できないのは分かっているが、逆に統制できるものは何だろう? 配属先の部署を自分から提案できるかもしれない。空いている職務を探すこともできるかもしれない。今から上司と相談できるかもしれない。異なる部署の人と連絡を取って、「そちらの部署で働けるようリクエストしてもらえないか」と頼めるかもしれない。

自分がいくらか統制できるものはたくさんあるはずだ。その状況について自分で統制できないことがあるとしても、多少統制できることもいくつかあるだろう。

3つ目のステップとして、こうした点に対する自分の統制力をさらに強めるためにできることを考える。他の部署の同僚に連絡し、「そちらの部署で働けるようリクエストしてもらえないか」と頼むのは、自分が統制できることだ。自分の統制度をさらに強めるには何ができるだろう? もしかしたら、過去2年ほどの間に一緒に働いたことがある他の3人の同僚にも連絡して、「そっちの部署に空きのポジションはある? そちらに異動することは可能か?」と聞けるかもしれない。

こうすることで、自分の最終的な異動先を積極的に統制しようとしていることに気付いてほしい。これは完璧な解決策でも、魔法のような解決策でもないが、こうすることで、自分の運命を少しだけ統制できる。これが、統制の所在をさらに内側に近づける上で重要な最初のステップだ。

統制の所在を内側に持つことには、キャリアの満足度向上以外のメリットもある。研究結果からは、統制の所在がより内側にある人はキャリアにおいて成功しやすく、健康も改善し、不安やストレスが低くなることが分かっている。無力感に襲われることの多い今の時代、統制の所在を内側に保とうとすることで全体的な幸福度を大きく改善できるだろう。

編集=遠藤宗生

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