「自信過剰」にまつわる15の格言|格言録Vol.12

5本の指を立てて相手を5ラウンドでKOすると主張するボクサーのムハンマド・アリ(1963年)photo by GETTYIMAGES

予測不可能な時代、分からないことを分からないこととして受け入れる覚悟もリーダーには必要だ。「自信過剰」は人間にとって、成功とは表裏一体の、最も危うい落とし穴かもしれない。古今の洞察者たちの言葉を紹介する。


And the devil did grin, for his darling sin is pride that apes humility.
そして死神はにやりとした。彼のお気に入りの罪状は、謙遜を装った傲慢だからである。
──サミュエル・テイラー・コールリッジ(詩人、1772-1834)
 
Conceit spoils the finest genius.
うぬぼれは最高の天才を駄目にする。
──ルイーザ・メイ・オルコット(小説家、1832-1888)

I’m the greatest golfer! I just haven’t played yet.
俺は最強のゴルファーだ! ただやったことがないだけで。
──モハメド・アリ(ボクサー、1942-2016)

Once, many, many years ago, I thought I had made a wrong decision. Of course, it turned out I had been right all along. But I was wrong to have thought that I was wrong.
かつて何年も何年も前に、私は判断を間違ったと思った。もちろん後になってみれば、私はずっと正しかったのだとわかったが、自分が間違っていると思っていたのは間違いだった。
──ジョン・フォスター・ダレス(政治家、1888-1959)
 
Some of the biggest cases of mistaken identity are among intellectuals who have trouble remembering that they are not God.
最大級の思い違いはしばしば、自分が神ではないことを忘れた知識人たちに見受けられる。
──トマス・ソーウェル(経済学者、1930-)

It is the certainty that they possess the truth that makes men cruel.
自分が正しいという確信こそが、人間を残酷にする。
──アナトール・フランス(小説家、1844-1924)

Should man call himself master and emperor of the world, of which he has not power to know the least part, much less to command the whole?
人間は世界の主人や皇帝と称するべきだろうか? そのほんの一部を知る力もなく、ましてや全体を支配することなどかなわないのに。
──ミシェル・モンテーニュ(思想家、1533-1592)
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翻訳=有好宏文

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