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米国を代表する一般大衆紙「USAトゥデイ」の発行元のガネット・カンパニーは3月30日、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で広告収入が急減した結果、従業員の賃金カットや、自宅待機措置に踏み切るとアナウンスした。

ニュースサイトThe Daily Beastによると、ガネットCEOのPaul Bascobertは社内向けのEメールで、事業を継続するためには犠牲が必要になると述べたという。賃金カットは週内に実施される見通しだ。

ガネットは従業員のレイオフを回避するため6月までの期間、一部の社員に自宅待機を要請する。また、ボストン・グローブの記事によると年収3万8000ドル以上の社員らは、月あたり1週間の無給休暇をとることを求められるという。

同社の経営陣も減給に応じ、CEOのBascobertはサラリーを受け取らないことを決めた。他の取締役の報酬は6月までの間、25%カットされるという。

米国の新聞業界は購読者の急減に襲われており、ガネットは以前から経営危機に直面していた。同社は昨年、米国の地方紙を束ねるGateHouse Mediaの親会社のニューメディア・インベストメンツに11億ドル(約1180億円)で買収された。

バージニア州本拠のガネットは現在、USAトゥデイ以外にアリゾナ・リパブリックやデトロイト・ニュース、バーリントン・フリープレスなどの地方紙を発行している。

経営危機にあえぐメディア企業はガネットのみではない。ワシントン・ポストでメディア関連のコラムを執筆するErik Wempleによると、米国のメディア業界では新型コロナウイルスの感染拡大の余波で、社員のレイオフや賃金カットに踏み切る動きが相次いでいるという。

以前から経営難に直面していたバズフィードも先週、最大25%の賃金カットを行うと宣言した。

ニュース系メディアは近年、サブスクリプション収入を増加させているものの、広告収入の低下を埋め合わせる規模には達していない。小規模なパブリッシャーが、グーグルやフェイスブックに広告収入を奪われる流れも続いている。

ネット広告の業界団体Interactive Advertising Bureau(IAB)が先日、400社を対象に実施した調査では、新型コロナウイルスがもたらす広告業界への打撃は、2008年の金融危機を上回るとされた。

IABのデータでは、70%の広告主らが既に広告費用の見直しを行い、16%が対応を検討中とされた。さらに、4分の1の広告主らが今年上半期の、残りの広告出稿を全て停止したと回答していた。

編集=上田裕資

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