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2020.04.05

狭まり続ける機内の座席間隔 乗客の我慢は限界に

Matej Kastelic / shutterstock.com


米連邦航空局(FAA)は2018年、旅客機の座席のサイズや間隔を規制しないことを決めた。NPO「FlyersRights.org」は決定に先立ち、FAAに旅客機の座席のサイズと設置間隔に関するガイドラインを制定させるべく、地方控訴裁判所へ提訴していた。同団体は、快適性と安全性についての懸念を表明。一方のFAAは、座席の間隔やサイズは避難の妨げにならないと返答した。

ただ、避難訓練には健康な成人が参加し、子どもや高齢者、障害者は参加しない。さらに実際に機上で避難指示が出た場合、パニックが起きることは避けられない。平時でさえも座席から出るのに一苦労という状態であれば、パニック状態の機内からの脱出がどのようなものになるかは想像がつくだろう。

機内のすし詰め状態をどうにかするために、私たちは何ができるだろうか? 声を上げ、乗客をより考慮した座席スペースを求め活動する団体について調べよう。数が多いほど力になる。組織が「もうたくさんだ」と意見した方が、一個人で主張するよりも強力だ。それまでの間、乗客は座席の背もたれを倒し続けるだろう。リクライニングを利用する権利は誰にもあるのだから。座席に関するガイドラインが制定され、各航空会社がそれに従わない限り、利用者はずっと不快な思いを続けねばならないだろう。

編集=遠藤宗生

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