しかし、最近疑問に思っていることがある。ヨーロッパとアジアの女性の素肌を比べた時、本当にアジア人女性の方が綺麗なのだろうか、と。むしろ個人的な感覚では、ニキビや肌荒れはヨーロッパの女性の方が少なく、比較的肌が滑らかなように思える。
しばらく彼女たちの私生活を観察し分析してみた結果、アジア人女性との違いがいくつか見えた。私が考える大きな違いは、彼女たちは内側から健康になれる生活を、日頃から送っているということだ。
ジムの参加率が示す健康意識の差
私が住むバルセロナではフィットネスジムに行く度に驚くことがある。それは若い女性の多さだ。インナーマッスルや筋肉トレーニングのクラスになると、いつも20代から30代の女性で教室はいっぱいだ。
一緒に住んでいる同年代の友達も、ジムに続けて通うのが苦手と話しながらも、1カ月に2回以上はランニングに出かけている。
IHRSAのグローバルレポートによると、2018年の日本人のフィットネス参加率が3.3%だったのに対し、1位のスウェーデンは21.15%、9位のイギリスは14.72%だったほか、ほとんどのヨーロッパの国々は10%前後の参加率だった。
実際に日本の友人と、現在自分の身の回りにいるヨーロッパの女性たちを比較すると、健康に対する意識の違いを感じる。筆者の友人の傾向や日本で通っていたジムの客層にもよるが、体感としてもトータルで運動する女性の多さはヨーロッパの方が圧倒的に多い。
ポーラによる肌分析データによると、運動習慣がある人は、運動不足の人と比較すると、毛穴やニキビが少なく美肌である。ジムに普段通っていない女性でも、たまにランニングに出かける姿を見ると、ほとんどのヨーロッパの女性たちは運動不足に対する危機感を常に持っているように見える。
2014年4月に開催された「アメリカスポーツ医学会」での研究結果によると、運動をすることで肌を若く保ったり、肌が若返る可能性があることが証明された。同様に、化粧品ブランドのトランスダーマのブログでも、身体を動かし血行が良くなると新陳代謝が活発になり、肌のターンオーバーも促され、ニキビを予防したり、色素沈着によるシミやくすみ、ニキビ跡を解消できると話している。